
体が大きくてふてぶてしく見えるのが兄タロー(写真右)、小さくて大きい猫に頼り切っているようなのが弟コタロー(同左)。
実の兄弟ではありません。兄は3歳。市の動物管理センターから授かりました。
弟は昨年の11月、寒い日の深夜になろうとするころ、仕事帰りの息子が近くの川の橋のそばで、雪の中で震えながら寒さに耐えているのを見つけました。帰宅後、再度捜しに行き、家族の一員として迎えることにしたのです。
小さくて乳離れもしていないような子猫をどうして捨てていくのかと、腹立たしくなります。
助からないかなと思えるような状態でしたが、看護のかいもあり元気になりました。今では兄貴と同じくらいの体重となって、たまに兄貴を追い回すほどです。
コタローは遊び盛りで、木琴のバチに40センチくらいの黒い紐(ひも)をつけたものや、義父の残した孫の手に紐をつけ、その先にスマホのおまけについてきた黒いポンポンのようなマスコットをつけた遊び道具が大のお気に入りになりました。
遊んでもらいたくて、1階の食事室から2階へ、あるいは2階から食事室へと、一日に何回もくわえて運びます。階段をカタコト音を鳴らしながら、遊んでくれそうな人の前までくわえてくると、腰を下ろし、媚びるような鳴き声でニャーオ、ニャーオ。いとしいものです。
数十年前に猫を飼い始めたころは、猫を外に出してあげていたのですが、最近は隣近所に迷惑になるので一切外には出さないようにしています。そのためか、猫たちは毎日、外の木に飛んでくるスズメを興味深そうに眺めています。
外に出たいんだろうなと思いながら、運動のために、紐のおもちゃでお付き合いをしている毎日です。
(上田実さん 北海道/67歳/無職)
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