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第21回 「まいっか」と言ってみる

文・大谷由里子

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マンガ/上大岡トメ

マンガ/上大岡トメ

 50歳まで生きていると、ほんといろんなことがあった。

 やっぱり、つらいこと、悲しいこと、悔しいこともいっぱいあった。

 そして、なかなか浄化できないことだってある。

 そして、不思議なことに楽しかったこと、幸せだったことよりも、そんなことの記憶のほうが蘇ってきたりする。

 何人もの人にお金を貸した。

「お金を貸す時には、返ってこないと思いなさい」

 と、いろんな人に言われた。

 わかって貸したつもりだけれど、ふとその人が楽しそうに偉そうなことを言っていると、

「借りたお金も返さないで、よく言うよなあ」

 なんて思ってしまう。

 それどころか、

「わたしにお金返してくれないかなあ」

 と、思い出してしまったりする。

 仕事での裏切りなんて山ほどある。今から思うとわたしも甘かった。

「この人を信じて大丈夫」と、思っていたら、わたしの仕事をすべて持っていかれたり、お客さんに悪口を言われたり。

 お金でもめたこともあれば、ネットに悪口を書かれたこともある。

 正直、開き直って、「ぜんぶ、バラしてやる!!」などと感情的になったこともある。

 そのたびに、心のどこかで、

「そんなことをしても仕方ないよ」

「自分がみじめになるだけだよ」

 と、ささやいてくれるもうひとりのわたしがいた。

 とはいえ、「神様は、ちゃんと見てくれている」と、信じたい自分と、「やっぱり、神様なんていないかもしれない」と、思いそうになる自分の間で揺れる。

 そんな自分に悩んだこともあった。


(更新 2015/7/ 7 )


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プロフィール

大谷由里子(おおたに・ゆりこ)

 1963年奈良県生まれ。京都ノートルダム女子大学を卒業後、吉本興業に入社。故・横山やすし氏のマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし注目を集める。2003年、研修会社の志縁塾を設立。「笑い」を取り入れた「人材育成研修」は、NHKスペシャルなど多くのメディアで話題となっている。 現在は、年間300を超える講演・研修をプロデュース中。主な著書に『仕事で大事なルールは吉本興業で学んだ』(こう書房)、『はじめて講師を頼まれたら読む本』(中経出版)など多数。

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