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専業劇作家になって初めての正月を迎えました

文・中島かずき

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 さて、2011年もスタートです。
 とはいえ、今年からは会社に行かなくていいので仕事始めというものがなかなか実感出来ません。
 いや、会社に行ってた頃から、冬休みは書き物仕事に集中できるときだったので、帰省してもずっと仕事をしていた時も多かったのですが、やはり会社に行く行かないは、気分として違いますね。
 
 昨年末に急遽、ロングレンジの仕事の依頼が来たために、今年から来年中盤くらいまでは、当初に思っていたよりも忙しくなりそうです。
 まあ、そういう仕事をやるために会社をやめたところもあるわけで、それなりに大変ですが、やってみることにしました。
 その仕事で身体をあけるために、正月も、その前の仕事を集中してやっていました。
 なんだか抽象的な言い方ばかりでわかりにくいですね。
 もう少ししたら具体的なことも言えると思うのですが、今はこんな感じですみません。
 今年、まず最初の仕事は『戯伝写楽 ~その男、十郎兵衛~』です。
 去年、ミュージカルとして上演した作品なのですが、今年の3/10~27まで、東京・吉祥寺シアターでストレート・プレイ版を上演します。
 今回はミュージカルではないので、再演というのともちょっと違いますね。
 実は最初からこの脚本はストレート・プレイとして書いていました。
 構想中から「ミュージカルとしても成立するが、ストレート・プレイ向きの物語だよな」と思っていたのです。
 ミュージカルは東宝芸能の製作だったのですが、そちらにも話をして、別プロジェクトでストレート・プレイの公演を行うことは、ミュージカル版を上演する時には決まっていました。
 
 それ以前から、朴?美さんから一緒に芝居ができないかという相談を受けていたので、だったらこれはどうだろうと僕から持ちかけました。
 声優として人気のある朴さんですが、演劇集団・円に所属している舞台女優でもあります。製作も含めて、面白い舞台をやりたがっているとてもエネルギッシュな女性です。アニメ『大江戸ロケット』に出演されたのがきっかけで知り合い、何か一緒にやりたいなという話は以前からしていたのです。
 主演は宮野真守くん。彼も人気声優ですが、今でも劇団ひまわりに所属していて、顔出しの仕事も積極的にやっていこうと取り組んでいます。
 ヒロインのおせい役は、オーディションの結果、「彼女しかいないよね」と決まった城戸愛莉さん。おせいのミステリアスな雰囲気にぴったりの新人です。
 演出は、小劇場界で最近めきめきと頭角を現している「柿喰う客」の中屋敷法仁くん。
 キャストも小劇場界の若手・実力派の手練れが揃いました。
 ミュージカル版とは全く違う若々しい作品に仕上がるだろうと楽しみにしています。

 若手と言えば、今、福岡で動員をグングン伸ばしている劇団『万能グローブガラパゴスダイナモス』の東京公演2/4(金)19:30の回のアフタートークのゲストに出ます。
 作・演出の川口大樹くんとは九州戯曲賞で知り合いました。
 シチュエーションコメディーにこだわった作風は、お客さんはともかく評論家などを中心とする演劇界ではなかなか認められにくいとは思いますが、同じ福岡出身の、しかも同じエンターテインメント指向の若手。応援出来ることはしてあげたいなと思っています。でもまあ、それも芝居が面白いかどうかによるのですが。その辺のことは、アフタートークでも率直に話したいと思っています。 

 今年の初めは若手との交流が多くなりそうですね。
 それもいつもと違う感じで楽しみです。


(更新 2011/1/ 6 )


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プロフィール

中島 かずき(なかしま・かずき)

 劇作家、脚本家。福岡県出身。1985年より劇団☆新感線の座付き作家に。「阿修羅城の瞳」「髑髏城の七人」などの物語性を重視したエンターテイメント時代活劇"いのうえ歌舞伎"を多く生み出す。「アテルイ」で第47回岸田國士戯曲賞受賞。コミック原作や、アニメ「天元突破グレンラガン」(07、09)脚本・シリーズ構成、「仮面ライダーフォーゼ」(11)メイン脚本など幅広く活躍。脚本を手がけた「真田十勇士」(演出:宮田慶子、主演:上川隆也)が8月から上演される

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