<わたしたちと音楽 Vol.15>Spotify Japanの芦澤紀子が語る、女性アーティストによる世界へ向けた発信をサポートすること
<わたしたちと音楽 Vol.15>Spotify Japanの芦澤紀子が語る、女性アーティストによる世界へ向けた発信をサポートすること

 【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】(WIM)の日本版実施に伴い、独自の観点から“音楽業界における女性”にフォーカスしたインタビュー連載『わたしたちと音楽』のVol.15にSpotify Japanで音楽企画推進統括を務める芦澤紀子が登場した。

 米ビルボードによる2023年度の【Women In Music】の一人に選出された芦澤は、Spotifyの特性を活用した新進アーティストのサポートをはじめ、国内アーティストやその作品が国境や時代をも越え、新たなリスナーやファンにを広げられるように様々な施策に取り組んでいる。この中には女性クリエイターの活躍を後押しする「EQUAL」というプロジェクトがある。

 日本でも2021年に「EQUAL Japan」としてローンチしたこの取り組みについて、芦澤は「日本の女性アーティストをフィーチャーしたプレイリストを展開したり、アンバサダーアーティストを選出するなどして、“現実は変えられる”といったメッセージを発信しています」と説明すると、「これまでにCHAIさんやAwichさん、詩羽(水曜日のカンパネラ)さんといった多様な女性アーティストが登場しました。今後はさらにこのプログラム自体の認知を高め、アーティストにとっても参加する意義を感じていただけるものにしていきたいですね」と展望を語った。

 これまで様々なアーティストのヒットを支えてきた芦澤だが、今注目しているのはRina Sawayamaだと述べ、「多様性について発信しているメッセージも多くの人に勇気を与えました。2020年にはSpotifyが今後の躍進を期待するアーティストを年間を通じてサポートする国内プログラム“RADAR: Early Noise”にも選出させていただいたのですが、今や世界で支持されるスーパースターです」と話した。

 また、今年の「RADAR: Early Noise」に選出され、<わたしたちと音楽>にも登場した春ねむりをはじめ、「様々な角度で自分のメッセージを強く発信するタイプの国内アーティストが日本以上に海外で支持される動きが広がってきていてとても頼もしい状況ですし、このムーブメントを日本にも広げていきたいと思っています」と述べている。

 インタビュー全文は特集ページにて公開中だ。また、【ビルボード・ジャパン・ウィメン・イン・ミュージック】の特設サイトでは、これまでのインタビューやプレイリストなどをまとめて見ることが可能だ。

 2007年からアメリカで開催されている【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】は、音楽業界に貢献した女性を表彰するアワードで、2023年版は3月に実施された。日本では、インタビューやライブ、トークイベントといった複数のコンテンツから成るプロジェクトとして2022年秋にローンチした。

Photo: Miu Kurashima