ピンク歌謡の貴公子 リバ様、進行方向別通行区分との2マンで新作アピール、怒られて収録NGの1曲も
ピンク歌謡の貴公子 リバ様、進行方向別通行区分との2マンで新作アピール、怒られて収録NGの1曲も

 4年ぶりのニューアルバム『ノーリターン』をリリースした尼崎が生んだ昭和ピンク歌謡の貴公子 リバーシブル吉岡が、4月10日に下北沢BASEMENT BARで開催されたイベント【ネジvsピンク】に出演し、進行方向別通行区分との2マンという強烈なライブを実現させた。

会場の異様な盛り上がりやステージ後の物販での一幕など計8枚

 下北沢のライブハウスが舞台とはいえ、小春日和の日曜日、昼12時から開演という当イベントで、トップバッターがリバーシブル吉岡というこの違和感……。フォーマルなスーツに妖しげなベネチアンマスクで顔を隠し、変態的な歌詞を歌謡曲風のサウンドに乗せて届ける異色のシンガーソングライター リバ様が、相対性理論の初期メンバーや大阪発ブルータルオーケストラ Vampilliaのメンバーら歴戦のミュージシャンが集い衝撃的なサウンドで圧倒する進行方向別通行区分との2マンを行う。この日各地で催されたイベントの中でも、これほどのマッチアップはそう無かったはずだ。


 また、そんなリバーシブル吉岡は前述の新アルバム『ノーリターン』を4月6日にリリースしたばかり。アニメ『らんま1/2』オープニングテーマをBGMに颯爽とステージに登場すると、タイトルを連呼する「さきっちょだけでAから」や、乳首に固執する男性の劣情をしたためた「CKB -乳首の呪縛-」など新曲たちのサビメロ大合唱を促して、男性からの歓声と女性からの失笑を誘っていく。

 続いて代表曲を織り交ぜながら、女性との日常会話を下半身で解釈する「誘ってる」、赤ちゃん返りと思しき願望を絶叫する「ふるさと」など新作収録曲を畳みかけていくと、MCでは「大半の人がポカーンとしていると思いますけど、事情は分かったと思います。ほぼL'Arc~en~Cielのコピーです」とうそぶく始末。さらに終盤に披露した「親心」は子供への素直な愛情をしたためたポップソングになるが、アルバム『ノーリターン』に収録しようと試みるも怒られてしまい未収録となった幻の1曲なのだとか。

 ただ、続いて歌唱した「AM2:00」は同作に収録された新曲だが、“午前2時 踏切に”から始まる疾走感あふれるエモーショナルなロックチューンになっており、これだって聴く人が聴いたら怒りそうな1曲だ。そして最後に代表曲「あたしが貴女の貝を舐めるから貴女はあたしの貝舐めて」でフィナーレを迎える約50分のアクトで、リバーシブル吉岡は進行方向別通行区分へとバトンを繋いだ。そしてここまでお読みいただけたのなら、アルバム『ノーリターン』がどういった作品なのかもお分かりいただけたのではないだろうか。


 リバ様は4月17日にタワーレコード難波店、4月23日にはタワーレコード渋谷店でそれぞれミニライブ&サイン&ツーショット撮影会を開催することも決定している。このミニライブ中に行う“リバーシブル吉岡検定”優勝者には、先ほど紹介した「親心」の音源がプレゼントされるとのことなので、気になる人はぜひ会場まで足を運んでみよう。


撮影:杉岡祐樹

◎【リバーシブル吉岡 ミニライブ&サイン&ツーショット撮影会】
4月17日(日) タワーレコード難波店 5Fイベントスペース
18:30~
4月23日(土) タワーレコード渋谷店 4Fイベントスペース
20:00~

◎アルバム『ノーリターン』
2016/04/06 RELEASE
RYMC-0003 2160円(税込)
収録曲:
1.さきっちょだけでAから
2.CKB -乳首の呪縛-
3.誘ってる
4.慈悲心
5.ふるさと
6.ラヴ・インスパイア
7.AM2:00
8.KEJIME
9.CKB -ニコタマミッドナイトRemix- by ケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)