いまむら・しょうご/1984年、京都府生まれ。滋賀県在住。2017年に『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』で作家デビュー。『八本目の槍』(19年)で吉川英治文学新人賞、『塞王の楯』(21年)で直木賞を受賞(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
『幸村を討て』 (2200円〈税込み〉/中央公論新社) 戦国時代最後の戦い、「大坂の陣」を舞台に、真田一族、徳川家康、毛利勝永ら戦国武将たち、それぞれの思惑を描く。登場人物たちの躍動感あふれる会話や動きから、武将たちの人物像や時代の空気が立ち上がる。「大きな流れは事前に決めるが、プロットは書かない」と今村さん。「セリフは、出たとこ勝負。瞬時の判断の連続のため、僕にとってはまるで戦です」(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)