男子ノーマルヒル決勝での葛西紀明のジャンプ (c)朝日新聞社
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観戦のためスタンドに姿を見せた葛西紀明 (c)朝日新聞社
観戦のためスタンドに姿を見せた葛西紀明 (c)朝日新聞社

 4年前のソチ五輪で個人ラージヒル銀メダリストとなり、日本でも“レジェンド”認定された45歳の葛西紀明。

【観戦のためスタンドに姿を見せた葛西紀明】

 冬季五輪では史上最多8度目の出場となる平昌五輪では悲願の金メダルを目指す。

 実は葛西は、スキージャンプ人気の高い欧州では、どこの国に行っても自国の選手以上の大歓声を受けるほどの人気もの。その愛され方は、日本人の想像を軽く超え、“レジェンド”の称号も欧州で生まれた。

 今年1月には、ジャンプ王国オーストリアのスキー連盟が葛西の功績を称えるパーティーを主催。各国のヘッドコーチや、W杯で歴代最多となる通算53勝を挙げている同国のスーパースター、グレゴア・シュリーレンツァウアー、葛西としのぎを削ってきた名選手が集結。W杯では敵として火花を散らしているヘッドコーチたちが舞台に和気あいあいと並び、葛西に歌をプレゼントするサプライズもあった。

 ただ、絶好調で乗り込んだソチ五輪の時とは状況がかなり異なる。今季ワールドカップ(W杯)では5位と10位が一度ずつあるだけ。5季ぶりの予選落ちを味わうなど苦戦が続く。

 昨季もシーズン終盤に表彰台に2度上がり、自身の持つ最年長表彰台記録を更新したが、シーズンを通して成績は振るわず、今季もそのまま低空飛行が続く。

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