そんなフジだが、今年に入って同局の看板番組として人気を集めていた「とんねるずのみなさんのおかげでした」と「めちゃ×2イケてるッ!」の来年3月での打ち切りが発表された。

「バラエティーは、良いにつけ、悪いにつけ、フジ躍進の原動力となった存在で、そこにメスを入れるというのはまさに現状に対する危機感の表れでしょう。今年7月に社長に就任した宮内(正喜)さんは会見で『“変える・変わる”をキーワードに、勇気をもって業績を回復する一点に絞って解決に当たりたい』と宣言していましたが、大ナタを振るった格好です。両番組とも近年は視聴率が低迷している一方で、長寿番組ということもあり、出演タレントのギャラ、番組制作費は他番組に比べてかなり優遇されていましたからね」(前出の放送作家)

 さらに、改革というナタの切っ先は社員一人ひとりにも向けられているとか。

「フジといえば、民放一給料の高い会社として業界内では広く知られており、局員ともなれば30代前半で年収1000万円を超えると言われていましたが、今年の夏、冬と大幅にボーナスがカットされたそうです。とくに今冬のボーナスは大幅に減額されたそうで、局員も『このままではシャレにならない!』と嘆いています」(同放送作家)

 宮内新体制のもと再起をかけるフジだが、かつての栄光を取り戻すことはできるのだろうか。(平田昇二)