アマゾン川の河口の町で2000年に生産が始まったアマゾンビールはアマゾン特有の果物が入っているのが特徴。日本でも馴染みのあるアサイーや、ブラジルでも珍しいバクリなど種類がいくつかあり、フルーツの味を活かすため、アルコール度数がそれぞれ違います。

 バクリの場合、アルコール度数がおよそ3%と低め。さっぱりとしたほのかな甘みを感じる味で柑橘系の香りを楽しむことができます。

 世界で最もビールを飲む国では、ビールの身近さも特徴です。

「例えば、ブラジルと言えばサッカーやカーニバルですが、これらにおいてビールは一部なんです。実際にカーニバルではそれぞれのチームにスポンサーがついているんですが、ビール会社が担うことが多いですよ」

 また、社会的な重要性もあると言うパウラさん。

「ビールをきっかけにみんなで集まって交流することが多いです。集まるきっかけとしてビールは最適なんですね。社会的な重要性が非常に高いです」

 精神的な健康を維持するためにビールが重宝されているという。そして、美味しく飲むコツは、とにかく「すごーーーーーく冷やす」こと。ブラジルの基準からすると日本のビールはぬるめなんだとか。

「もしブラジルビールを飲む機会があれば、すごーーーーく冷たくして飲んでくださいね。ビールはライフスタイルの一環なので、ブラジルを知っていただけるかと思います」(パウラさん)

■トーゴ共和国の「ギネス made in TOGO」

「ほとんどのトーゴ人はビールが好きです。トーゴのビールは美味しいですから」

 笑顔でそう話すのは、セダミヌ駐日トーゴ共和国臨時代理大使。その品質の高さから西アフリカ諸国はもちろん、フランスやドイツ、アメリカなど欧米諸国にも輸出されています。トーゴで生産されているビールはおよそ10種類。大使がオススメを教えてくれました。

「“Awooyo(アウォヨ)”はトーゴを代表する銘柄です。私も好きなビールの一つなんですが、残念ながら日本では販売されていません」

 ということはトーゴのビールは日本では飲めない!? なんてこった……。世界に認められたビールを試してみたかったのに。残念がる筆者の気持ちを悟ったのか大使が耳寄りな情報を教えてくれました。

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