いま、インスタグラムなどのSNSで画像が続々とアップされている、「デコパン」をご存じだろうか。このデコパン、ちぎって食べる“ちぎりパン”にキャラクターやかわいらしい動物などをデコレーションしたもの。はじめはシンプルだったが、さまざまな装飾が施されるようになり、いまでは「デコちぎりパン」へと進化。通称「デコパン」としてにわかに人気を集めており、最近では3Dの「立体ちぎりパン」なるものも現れた。
デコパンのベースとなる、ちぎりパンブームの火付け役が、宝島社の『日本一簡単に家で焼けるパンレシピ』シリーズ。茨城県取手市にあるカフェ「Backe(ベッカ)」のオーナー、Backe 晶子(べっか・あきこ)氏が考案したオリジナルのパンレシピ本だ。従来のパン作りとは異なる、初心者でも失敗しないレシピとセットのパン型がヒットし、累計50万部を突破したという。
ちなみに、一般的なちぎりパンの作り方は、くるくると丸めたパン生地を並べて焼くだけ。パン作りで面倒な成形の工程がないので、初心者でも簡単に作れる。そのまま食べるのはもちろん、惣菜やクリームなどを入れても美味。シンプルなのでアレンジやデコレーションを加えやすいのも人気の理由だ。
このちぎりパンに、生地で動物やキャラクターの顔や耳、デコペンで表情やイラストが描かれたものがデコパンだ。パン生地の大きさや並び方、ペースト生地の組み合わせを自在に変えることができるため、デコレーションは次第に華やかになり、最近では、3Dの“立体ちぎりパン”なるものも登場。特に話題となっているのがお料理ウェブサイト「ペコリ」の“うみ”さんの作品。パンの域を超えたデコレーションケーキのようなクオリティーは、テレビの情報番組でもたびたび紹介されている。
いまや、キャラ&デコ弁に次ぐ、新しいデコメニューとして注目されている“デコちぎりパン”。ハイクオリティーな作品までいかずとも、まずはコーンやチョコやアーモンドを使って、愛らしい顔や動物をデコってみたらいかがだろうか。(ライター・渡辺恵理)