「都市のデータを集め、数学や統計を使って処理し、その分析の結果を建築やまちづくりに活用する手法は、都市のデザインの仕方を根底から変えようとしています。建築とデータ、両方がわかる人材を増やすことが今後の課題です」

 いま各地の都市で、車ではなく歩行者を主役にした道路を造ろうという動きが出てきている。日本でも昨年、国土交通省が「居心地のよい、歩きたくなる街路づくり」を謳う「ウォーカブルシティ」推進のプログラムを策定した。

「単に歩行者空間はいい、ではなく、どういうまちづくりをしたら市民生活が向上するのか、そのためにデータを活用することが大切です」

(編集部・深澤友紀)

AERA 2020年3月23日号