新型コロナウィルス感染拡大による、海外の音楽イベント/コンサートへの影響まとめ(随時更新中)
新型コロナウィルス感染拡大による、海外の音楽イベント/コンサートへの影響まとめ(随時更新中)
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 2019年の年末以降、日本を含む世界各国で感染が広がる新型コロナウィルス(COVID-19)。3月19日の時点で、全世界176以上の国と地域で22万人以上の感染が確認されており、【サウス・バイ・サウスウェスト】を皮切りに、【コーチェラ・フェスティバル】、【ウルトラ・ミュージック・フェスティバル】、【ロックの殿堂】入り式典、【レコード・ストア・デイ】などの大型音楽フェスティバルやイベントの開催中止や延期が相次いでいる。

 また、米大手コンサート・プロモーターのライブ・ネイションやAEGは、コンサート業界のリーダーたちとともにグローバル対策本部を立ち上げ、大規模なコンサートを3月末まで見合わせる共同提案を先週発表しており、これをうけて、ビリー・アイリッシュ、ポスト・マローン、シェール、KISSなどのアリーナ・ツアーが延期となっている。

 ここでは、海外での音楽イベント/コンサートの動向や感染拡大を防ぐために各国が行っている対策を取り上げる。リストは、随時更新される。

<3月18日>
アメリカ/カナダ:トランプ米大統領とトルドー加首相の同意のもと、アメリカとカナダの国境を一時的に閉鎖へ。貿易や物流は対象外。

◎6月12日~14日にかけて、米テネシー州で開催予定だった【ボナルー・フェスティバル】が、9月24日~27日へ延期。ヘッドライナーは、トゥール、リゾ、テーム・インパラで、リゾは女性ソロ・アーティストとして、同フェス初のヘッドライナーに抜擢されていた。

◎カリフォルニア州ナパにて5月22日~24日に開催予定だった【ボトルロック・フェスティバル】が10月2日~4日に延期。出演アーティストは、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、デイヴ・マシューズ・バンド、スティーヴィー・ニックス、マイリー・サイラス、カリードなど。

◎ジョージア州アトランタで、5月1日~3日にかけて開催予定の【シェイキー・ニーズ・フェスティバル】が10月16日~18日に延期。ザ・ブラック・キーズ、ザ・スマッシング・パンプキンズ、ザ・ストロークスがヘッドライナーを務める。

◎【コーチェラ・フェスティバル】の主催者が手掛ける、80年代のアクトに焦点を置いた新フェス【Cruel World Festival】が、5月から9月12日に延期。モリッシー、バウハウス、ブロンディー、ディーヴォらが出演予定。

◎トゥールが、4月16日~5月5日にかけての北米日程を延期。

◎エンジェル・オルセンが、4月に北米南部で開催予定だったツアー日程を延期。

◎キング・ギザード & ザ・リザード・ウィザードが、4月~5月にかけてのUS/カナダツアーを延期。

◎ザ・ゾンビーズが、4月に予定されていたUS/カナダ日程を延期。

◎スパイク・ジョーンズ監督によるビースティ・ボーイズのドキュメンタリー『Beastie Boys Story』の全米劇場公開が延期。

イギリス:ロンドンの複数の地下鉄駅が当面閉鎖に。

◎今年50周年を迎える予定だった【グラストンベリー・フェスティバル】の開催が中止に。

◎プッシーキャット・ドールズが、再結成UK/アイルランド・ツアーを10月19日~11月2日へ延期。

ヨーロッパ:
◎5月12日~16日にかけて、ロッテルダムで開催予定だった【ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2020】が中止に。

オーストラリア/ニュージーランド:ニュージーランドは現地時間木曜日0時、オーストラリアは現地時間金曜日21時以降、国民と居住者を除くすべての人を対象に入国を禁止。また、ニュージーランドでは、会社、学校、公共交通機関を除く屋内での100人以上の集会を禁止。

◎5月29日~6月7日にかけて開催予定だった【メルボルン・ジャズ・フェスティバル】が中止に。

◎プッシーキャット・ドールズ、ジェシー・マッカトニー、スマッシュ・マウスらが出演予定だった【So Pop】が中止に。シドニー、パース、ブリスベン、アデレード、オークランドなどで開催予定だった。

<3月17日>
アメリカ:50州すべてで感染者を確認。現在までに108人が死亡し、感染者は6,300人以上に達している。

◎ザ・ローリング・ストーンズの【No Filter Tour】の北米日程が延期に。5月8日~7月9日にかけて開催予定だった。

◎4月23日~26日、4月30日~5月3日にかけて開催予定の【ニュー・オーリンズ・ジャズ&ヘリテージ・フェスティバル】が秋に延期。日程や詳細などは、追って発表される。ザ・フー、デッド&カンパニー、スティーヴィー・ニックス、フー・ファイターズ、リゾ、ノラ・ジョーンズらの出演が決定していた。

◎サウス・カロライナの音楽フェス【High Water Festival】がキャンセルに。ウィルコ、ナサニエル・レイトリフ、メイヴィス・ステイプルズらが出演予定だった。

◎ZZトップが、3月20日~28日の間にラスベガスのヴェネチアンで行う予定だった常設公演が延期。

◎スティーヴン・マルクマスが、3月~4月に行う予定だった【Traditional Techniques Tour】を延期。

◎オイスターヘッドが、4月のツアーを延期。バークレーのグリーク・シアター公演は、翌年の同じ日に振替となっている。

◎4月29日にラスベガスで開催予定だった【2020 ビルボード・ミュージック・アワード】が延期に。米ビルボードと米TV局テレムンドが共同主催する【2020 Latinfest+】と【ビルボード・ラテン・ミュージック・アワード】も同じく開催延期が発表。

EU:30日間にわたり、非加盟国からEUへの入国を原則禁止。

◎7月上旬からのBTSのヨーロッパ・ツアーのチケットのプリセールが4月29日、一般発売が5月1日に延期。

イギリス:外務省が不要不急の海外渡航を避けるよう勧告。

◎サム・フェンダーが、予定されているUKツアーを延期へ。

◎マイケル・キワヌーカが、UKツアーを8月と9月に延期。

◎ザ・フー、ポール・ウェラー、ノエル・ギャラガー、マムフォード&サンズらが出演予定だったロイヤル・アルバート・ホールでの【Teenage Cancer Trust】チャリティ・コンサート・シリーズが延期に。

台湾:19日午前0時以降、外国人の入国を原則禁止。

オーストラリア:スコット・モリソン首相が非常事態を宣言し、全国民の海外渡航を全面的に禁止。また、100人以上の屋内での集会も禁止。

<3月16日>
アメリカ:ドナルド・トランプ米大統領が、今後15日間は10人以上の集会を自粛するよう要請。

◎【Where Do We Go? Tour】の3月中の日程を延期していたビリー・アイリッシュが、4月17日までの日程も延期することを新たに発表。

◎エルトン・ジョンが、【Farewell Yellow Brick Road Tour】の3月26日~5月2日の北米日程を来年へ延期。

◎フー・ファイターズが、結成25周年を記念した【Van Tour 2020】を4月から12月に延期。

◎デイヴィッド・リー・ロスが、ラスベガス常設公演の最後の6公演を延期。

◎ダイアナ・ロスが、5月のハワイ公演をキャンセル。

◎マリーナが、4月の北米ツアーをキャンセル。

◎3月29日にLAで開催予定だった【iHeartRadio Music Awards】が延期に。アッシャーが司会を務め、リゾ、ジャスティン・ビーバー、ホールジーらがパフォーマンス予定だった。

カナダ:自主隔離中のジャスティン・トルドー首相が、カナダ国民と永住者以外の入国禁止を発表。アメリカ国民の入国は、禁止対象から当面除外される。

イギリス/ヨーロッパ:ボリス・ジョンソン英首相が、パブ、バーやレストランを避け、可能な限り在宅勤務すること、家族が感染した場合、同居者全員に14日間は自己隔離するよう要請。

◎ルイ・トムリンソンが、来週から開催予定だったUKツアーの日程を延期。

◎ジェイミー・カラムが、【Taller Tour 2020】の残りのUK日程を延期。

◎クレイグ・デイヴィッドが、【TS5 World Tour 2020】の5月中のヨーロッパ日程をキャンセル。

◎ビッフィ・クライロが、9月~2021年1月にかけて行う予定のUK、ヨーロッパ、オーストラリア・ツアーのチケット販売を延期。

オーストラリア:16日以降、オーストラリア連邦政府が500人以上の集団イベントの開催を禁止。首都のシドニーを含むニューサウスウェールズ州では違反した場合、11,000豪ドル(約72万円)以上の罰金が科せられ、懲役を受ける可能性もある。また、オーストラリア政府は、海外からの渡航者に対して、14日間の自己隔離措置を求めている。

◎4月9日~13日にかけて開催予定だった今年の【Byron Bay Bluesfest】が中止に。およそ12万5000人のファンが毎年訪れ、昨年30周年を迎えたフェスには、デイヴ・マシューズ・バンド、クラウデッド・ハウス、パティ・スミス、アラニス・モリセットらが出演予定だった。

◎7月23日~25日かけて開催予定の音楽フェスティバル【Splendour in the Grass】が、3か月後の10月23日~25日へ延期。フルーム、ザ・ストロークス、タイラー・ザ・クリエイターらがヘッドライナーとして発表されていた。

◎3月21日~4月4日に開催予定だったザ・ナショナルのオーストラリア/ニュージーランド・ツアーが12月7日~20日に延期。

<~3月16日>
アメリカ:米疾病予防管理センター(CDC)が、新型コロナウイルス対策ガイドラインを改訂し、コンサート、フェスティバル、パレードなど、今後8週間にわたり、50人以上の人が集まるイベントの開催を中止または延期するように勧告(3月15日)。

ポルトガル:国家非常事態を宣言。100人以上の集会を禁止(3月15日)。

南アフリカ:屋外・屋内での100人以上の集会を禁止(3月15日)。

ニュージーランド:学校などを除く500人以上の集会を禁止(3月15日)。

スペイン:非常事態を宣言。仕事や生活必需品の買い物以外の外出を制限(3月15日)。

フランス:14日深夜0時以降、薬局、食料品店、ガソリン・スタンドなどを除き、すべて商店の休業と自宅待機を政府が要請(3月14日)。

カナダ:ブリティッシュコロンビア州やケベック州での250人以上の集会を禁止、アルバータ州やオンタリオ州での250人以上、ニュー・ブランズウィック州で150人以上の集会の自粛を要請(3月12日)。

スコットランド:16日以降、500人以上の集会を自粛するように呼びかけ(3月12日)。

フィリピン:大統領が首都マニラへの出入りと夜間の外出を禁止(3月12日)。

ドイツ:ベルリンの劇場、オペラ、コンサート会場で行われる500人以上のイベント開催を4月19日まで禁止(3月11日)。

イタリア:薬局や食料品店などを除き、すべて商店の営業を禁止(3月11日)。

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