入団1年目のオフに左肘遊離軟骨を除去する手術を受け、その後も左肩、左肘の調子が上がらないことが多く、足踏みが続いている。気になるのはその体つきだ。元々高校時代から少し太めだったものの、プロ入り後は徐々に締まりがなくなってきているように見える。今年のオープン戦では高校時代にU18W杯でチームメイトだった森下暢仁(広島)と投げ合ったが、フォームのキレは明らかに森下の方が上だった。オフに出演したバラエティ番組では年俸とほぼ同額の高級車を購入したことが話題となっていたが、今年はグラウンドの外ではなく本業の方で大きな話題となる活躍を見せてもらいたいところだ。
投手陣の崩壊で昨年はダントツの最下位に沈んだヤクルトで期待に応えきれていないのが原樹理だ。2015年のドラフト1位で入団し、1年目からローテーション投手として登板を重ね、2勝、3勝、6勝とステップアップしていたが、昨年は3勝と成績を落とした。これまでの4年間での通算成績は14勝33敗と大きく負け越している。弱点は好調が持続しないことだ。
一昨年は開幕から調子が全く上がらず、リリーフに回ったことをきっかけに何とか復調。昨年は開幕当初は安定していたものの、5月以降は調子を落として6月には戦線離脱している。右打者の内角を厳しく攻められているときは良いが、ストレートが走らなくなるとかわそうとして自滅するというのが悪いパターンである。先輩の石川雅規のようにスピードがなくても内角を突くことを忘れずに、攻めの姿勢を徹底できるかというところが重要になりそうだ。
山口俊の抜けたローテーションの穴が課題となっている巨人の万年エース候補といえば宮国椋丞になるだろう。糸満高校からドラフト2位で入団し、プロ入り2年目には6勝2敗、防御率1.86という成績を残して将来のエース誕生を予感させた。当時指導していた名投手コーチとして知られる小谷正勝も、宮国に対する期待の大きさを示す発言がよく聞かれていた。