プロ野球の選手を評価する方法は様々なものがあるが、近年定着してきたのが統計学の観点から客観的に数値で評価するセイバーメトリクスだ。そしてセイバーメトリクスの指標の中でも、総合的にその選手の価値を表すために考案されたのがWAR(Wins Above Replacement)である。考え方としては、そのポジションの平均的な選手と比べて、どれだけ勝利数を上積みすることができたか、というものであり、プラスであれば平均以上、マイナスであれば平均以下の選手となる。
このWARで見たときに現在のプロ野球で最も価値が高いと評価される選手は誰になるのか、過去3年間の数字から探ってみたいと思う。今回は投手編だ。なおデータについては、デルタ社が発表している「1.02 ESSENCE of BAEBALL」のものを参照した。
まず2017年から19年シーズンのWAR上位となった投手10名を並べてみたところ以下のような顔ぶれとなった(所属は当時)。
・2017年
則本昂大(楽天):7.4
菅野智之(巨人):6.8
マイコラス(巨人):6.8
菊池雄星(西武):6.6
岸孝之(楽天):5.1
野上亮磨(西武):4.9
メッセンジャー(阪神):4.3
美馬学(楽天):4.3
千賀滉大(ソフトバンク):4.1
山岡泰輔(オリックス):3.9
・2018年
菅野智之(巨人):7.6
則本昂大(楽天):5.7
菊池雄星(西武):5.6
東克樹(DeNA):5.5
ブキャナン(ヤクルト):4.5
上沢直之(日本ハム):4.4
多和田真三郎(西武):4.4
原樹理(ヤクルト):4.4
大瀬良大地(広島):4.1
メッセンジャー(阪神):4.1
・2019年
山口俊(巨人):6.6
千賀滉大(ソフトバンク):5.9
今永昇太(DeNA):5.2
山本由伸(オリックス):5.1
山岡泰輔(オリックス):4.4
有原航平(日本ハム):4.4
西勇輝(阪神):4.1
ジョンソン(広島):3.9
大瀬良大地(広島):3.6
菅野智之(巨人):3.4