時代劇からドラァグクイーン、医大生、バーテンダー、逃亡者……と、ここ数年で役の幅をぐんと広げていた人気俳優、三浦春馬さんが死亡した。30歳だった。
東京都内の自宅マンションで首をつっているのが見つかり、搬送先の病院で7月18日、死亡が確認された。三浦さんは昨年9月、本誌で作家の林真理子さんと対談。子役時代からのキャリアや将来について「結婚しないかもしれません」などと語っていた。2019年9月27日号で掲載した対談の一部を再録する。
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林:私、びっくりしたのは、三浦さん、まだ20代なんですよね。
三浦 そうなんです。32、33歳だと思われることが多くて、「まだ20代だったんだ」って驚かれることがわりと多いんですよね。
林:昔からずっと第一線で活躍していらっしゃるような気がしますよ。10代のときからいっぱい出てたんですか。
三浦:いや、いっぱいじゃないですね。「水戸黄門」に出させてもらったり、「はぐれ刑事純情派」に出させてもらったり、細々とやってました。
林:細々じゃないですよ。最初は「あぐり」(NHK「朝ドラ」97年度上半期)だったんでしょう? 何の役だったんですか。
三浦:エキストラです。
林:エキストラ? あぐりさんの息子の役とかじゃなくて?
三浦:ぜんぜん。電車の乗客で、主人公からおにぎりをもらうというだけの役でした。
林:「あぐり」でデビューしたってプロフィルには書いてありますけど。
三浦:エキストラの中で使われたということなんで、それでもまあデビューなんですよね。エキストラとしてでも、現場に行ったのは「あぐり」が初めてだったんで。
林:そのとき、この仕事をやろうと決めたんですか。
三浦:いや、そのときは純粋に遊んでるだけでした。
林:NHKに一回行っただけなんですか。
三浦:そうですね。
林:子役から大人になるまではふつうの子だったんですか。
三浦:いや、小学生、中学生から子役として出てました。