「コンビニ百里の道をゆく」は、50歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
【写真】6月下旬から、週末に自宅で料理をされる方向けに、野菜セットの販売を始めました
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2021年2月期第1四半期決算を7月9日、発表しました。新型コロナウイルス感染拡大や外出自粛の影響で、大変厳しい決算となりました。緊急事態宣言以降、この先日本はどうなるのかという不安が全国で広がりました。
その中でローソンにできることは、営業を継続し街(マチ)の生活を支えていくこと。その思いを加盟店のみなさんと共有し、感染防止を徹底しながら、全国で営業を続けました。売り上げが急落するお店には「必ず本部が支援する」とメッセージを発信しながら、なんとか宣言解除を全国の加盟店のみなさんと共に迎えられました。不安な毎日の中、懸命に営業を続けて頂いたお店のみなさんには心からの敬意と感謝しかありません。
そして今マチはニューノーマルへ激変。我々は変化対応業。宣言解除後、感染を防止しながら、大きく変化したお客様の新しいニーズを追いかける商売モードに切り替えています。ローソンも変わらなければいけない。
お客様に選んでいただけるよう、ウィズコロナにあわせた商売に挑戦していきます。強みを伸ばして、足らずにチャレンジ。スイーツや健康を意識したベーカリーやお弁当、「からあげクン」などのカウンターフーズはローソンの得意分野です。妥協せず、更にとんがって突き抜けていきます。
ここに在宅ニーズを加え、生鮮野菜販売や冷凍食品、総菜などの日配品、お酒などの展開も広げていきます。家飲み需要をとっても、ニーズは多様化してきています。例えばジンでもこだわりの3、4種類をそろえる。その積み重ねが新しい得意分野を生み出すことにもつながっていきます。様々な工夫で6月以降、加盟店さんの店利益も上がってきています。時代やマチのニーズを読みながら、チャレンジを積み重ねてニューノーマルローソンへ大きく変化していきたいです。
※AERA 2020年7月27日号