県連が鈴木氏を推すことを最初に森氏に伝えた時は、森氏も明確に反対する様子はなかったという。それが大きく反対に動いたのは、他の候補者の存在だ。
知事選には現千葉市長の熊谷俊人氏が出馬する意向を固めている。
千葉県議会関係者は、
「県内で熊谷氏の知名度は高く、自民党内でも熊谷氏の手腕を期待する声は一定数あります」
と話す。
「実際に熊谷氏を推す声を上げた議員もいたので、そうした動きを察知した森氏が、一本化できなければ鈴木氏が負けると判断したんでしょう」(別の自民党関係者)
そうなると気になるのは、現職の森田氏の動向だ。29日にあった会見で鈴木氏の件や知事選について聞かれると、
「出ると決まっていて、みんなで一致団結して推すことが大事だと話した矢先で驚いた。やりたいと思う人が出ればいい」
と述べ、自身の出馬については触れなかった。
名作「おれは男だ!」のように立ち上がることはない?(本誌・松岡瑛理)
※週刊朝日 2020年11月13日号