民主党の一時代の終わりを見届けたかのように、鳩山由紀夫元首相(66)、邦夫元総務相(64)の母、鳩山家の“ゴッドマザー”こと安子さんが2月11日、逝去した。90歳だった。邦夫氏が葬儀の挨拶で明かしたところによると、安子さんの遺言にはこう書かれていた。
「葬儀は質素に。そして、兄弟仲良く」
かつて鳩山兄弟といえば、兄弟ゲンカが「お家芸」になっていたが、「今はつかず離れずのいい関係」(由紀夫氏周辺)とのこと。まさか兄弟親党再び、なんてことは……。
「由紀夫さんは、もう政治家に戻るつもりはないようです。ただ、国を憂いている。東アジア共同体が念頭にあって、1月に訪中したのもそのため。訪中後、『僕が何かやれば、批判されることはわかっている。でも誰かがやらないと』と言っていた。周囲としては“日本のカーター(元米大統領)”になればいいと思っているんですが」(同前)
一方の邦夫氏は、昨年末に自民党にめでたく復党。
「地元財界や地方議員が党に要請して復党しましたが、存在感はゼロ。それに耐えられなくなって、また何かしでかすのでは、と言われてます」(自民党関係者)
遺言通り、兄弟仲良く“居場所”を探しているようだ。
※週刊朝日 2013年3月1日号