立憲民主党 辻元清美 (c)朝日新聞社
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 コロナ禍で経済格差がますます広がる日本。立憲民主党の辻元清美氏は、消費税のあり方を見直すべきだと話す。

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 消費税を2年間くらいの期限を設けてゼロにするべきだと思います。政府がいくらGo To トラベルを推進しても、旅行に出掛ける余裕などない人がたくさんいます。

 でも、消費税を減税すれば、買い物をしたときに減税分の現金が残るので、給付を受けているのと同じになります。なおかつ、すべての国民に平等に行き渡ります。1万円を使ったら、千円も徴収されるわけですから、相当の重税感があります。それがゼロになれば、心理的にも大きな負担感から解放されます。

 消費税が導入された1989年当時は、分厚い中間層が存在して、みんなで少しずつ社会保障費を負担しようという性格の税制でした。ところが、いまは格差社会が広がっています。

 富裕層と貧困層の二分化が進んで、中間層が薄くなっている。はたして消費税は格差社会になじむ税金なのか。富裕層からも貧困層からも同額を徴収する消費税は、あり方そのものを見直さなければならないと思います。

 所得税や法人税には減税もあるのに、どうして消費税は増税ばかりなのですか? 消費税には景気条項があって、安倍前首相も「リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り税率を引き上げる」と言っていました。いまはリーマン・ショックを上回る景気悪化になっていますから、当然、消費税減税するべきです。

 選択的夫婦別姓の導入も決断してほしい。菅首相は規制緩和とか、あしき前例主義の打破を唱えているのだから、名前の規制緩和をしましょうということです。

 夫婦同姓でなければならない国は、世界でも少数になっています。選択制だから希望者だけが別姓にすればいいこと。日本も国際基準に合わせたほうがいい。

 自民党でも野田聖子さんは賛成ですし、公明党は全面的に賛成です。それなのに制度導入が遅れているのは、古臭い封建的な考え方に縛られた政治家が、日本会議など断固反対の人たちの顔色をうかがっているからではないでしょうか。

(本誌・亀井洋志)

週刊朝日  2020年12月4日号