芸能界の愛猫家に話を聞く。今回は影響力の大きさを生かして熱心に動物保護活動に取り組む、演歌歌手・藤あや子さん。
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マルとオレオはふたりで1セット。マルオレって呼んでいます。ふたりとの生活は、義理の母が保護した猫が産んだ4匹のうち2匹を引き取ったことから始まりました。
マルは人見知りでビビリな男の子ですが、実はとっても甘えん坊さん。一方、女の子のオレオはしっかりもの。運動神経もいいし、賢い。おもちゃで遊んでいたり、ごはんを食べていたりするときもマルにも分けてあげたりするやさしい子です。
私は子どものころから動物に囲まれた生活をしていました。捨て猫を見つけては家に連れて帰る、そんな子でした。歌手になって猫を飼うことができたのですが、つらい別れがあり、「こんな別れはしたくない」と、以後は飼わないと決めていた。でも、縁があってマルオレに出会いました。
マルオレと暮らし始めて、多くの発見があります。マルオレのSNSがあるのですが、10代や20代の若い女性の方は私のことを演歌歌手ではなく「マルオレのママ」として知ってくれた人が多く、それまで知り合えなかった人とも出会えました。今ではマルオレは私一人ではなく、みんなが見守ってくれている感覚。猫のコミュニティーの広さと深さを知りました。