三浦龍司選手(みうら・りゅうじ、18)/2002年2月11日生まれ。島根県浜田市出身。洛南高校(京都)を経て20年に順天堂大学に入学。20年7月には男子3000メートル障害で日本歴代2位の8分19秒37をマーク=写真。全日本大学駅伝、箱根駅伝で1区を走った (c)朝日新聞社
三浦龍司選手(みうら・りゅうじ、18)/2002年2月11日生まれ。島根県浜田市出身。洛南高校(京都)を経て20年に順天堂大学に入学。20年7月には男子3000メートル障害で日本歴代2位の8分19秒37をマーク=写真。全日本大学駅伝、箱根駅伝で1区を走った (c)朝日新聞社
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真野友博(しんの・ともひろ、24)/1996年8月17日生まれ。広島市出身。中学1年で陸上を始める。広島・山陽高では2、3年時に全国総体出場。福岡大学を経て2019年に九電工入社 (c)朝日新聞社
真野友博(しんの・ともひろ、24)/1996年8月17日生まれ。広島市出身。中学1年で陸上を始める。広島・山陽高では2、3年時に全国総体出場。福岡大学を経て2019年に九電工入社 (c)朝日新聞社
相馬生(そうま・うい、15)/2005年2月28日、東京都出身。1歳で渡米し、6歳で体操を始めた。昨年夏に帰国し、日本を拠点に練習を続け、12月の全日本選手権では初出場で個人総合3位に輝いた (c)朝日新聞社
相馬生(そうま・うい、15)/2005年2月28日、東京都出身。1歳で渡米し、6歳で体操を始めた。昨年夏に帰国し、日本を拠点に練習を続け、12月の全日本選手権では初出場で個人総合3位に輝いた (c)朝日新聞社

 東京五輪の1年延期で引退を決めたベテランがいる半面、この1年で五輪代表候補に名乗りをあげた若手もいる。開催はなお不透明だが、選手たちは今も「今年こそ」と信じて努力を続けている。AERA 2021年2月1日号は、延期の期間に力を伸ばした「新星」たちを紹介する。

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 20年は東京五輪・パラリンピックの1年延期に加え、新型コロナウイルスの影響で試合も開催されず、練習場所の確保が困難だった競技も多かった。

 多くの選手たちが練習の継続やモチベーション維持に悩み、リオ五輪バドミントン女子ダブルス金メダルの高橋礼華(30)、7人制ラグビーで東京を目指していた福岡堅樹(28)、ロンドン五輪銅メダルのバレーボール女子・新鍋理沙(30)ら、引退を決めた選手もいた。

 一方で、この期間に着々と実力を伸ばし、代表に名乗りを上げた若手選手がいる。

 陸上男子の三浦龍司(順天堂大学1年)は、20年7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会の3000メートル障害で、日本歴代2位の8分19秒37をマークした。世界陸連の規定により、昨年4月6日から11月までの記録は五輪参加標準記録に認められないが、標準記録(8分22秒00)を上回る好タイムだった。

 さらに昨年10月の箱根駅伝予選会では、初めてのハーフマラソンにもかかわらず日本人トップでゴール。1時間1分41秒のタイムは、マラソンの東京五輪代表に内定している日本記録保持者、大迫傑(29、ナイキ)が早稲田大学時代に出したU20(20歳以下)の最速タイム1時間1分47秒を上回る。

 11月の全日本大学駅伝では1区を担当し、区間賞も獲得した。今年1月の箱根駅伝では1区を走り、後半のペースアップに対応しきれずに区間10位というほろ苦いデビューだったが、トラックでもロードでも存在感を放つオールラウンダーとしての期待が高い。

 五輪代表選考レースとして実施された昨年12月の日本選手権(長距離種目)は右足のけがで欠場したため、五輪切符は今後の選考レース次第だ。

■2強独占に風穴あけた

 男子走り高跳びでも20年、大きな動きがあった。

 14年以降、日本選手権の優勝は現日本記録保持者の戸邉直人(28、JAL)とリオ五輪代表の衛藤昂(29、味の素AGF)が独占してきた。だが20年、24歳の真野友博(九電工)がその2強時代にピリオドを打った。しかも記録は、日本選手権では14年ぶりとなる2メートル30の大台に乗せた。

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