米ニューヨークにあるゲームストップの店舗 (c)朝日新聞社
米ニューヨークにあるゲームストップの店舗 (c)朝日新聞社
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「生き馬の目を抜く」といわれる株式市場だが、米国で革命的な出来事が起こった。市場は、「機関投資家」「ヘッジファンド」と呼ばれるプロたちの独壇場。そこで“素人”の個人投資家がプロを打ち負かしたのだ。

 米ゲーム販売店「ゲームストップ」の株取引で起きた。同社の業績は、オンラインゲームに押されて赤字続き。株価の値下がりを予想し、ヘッジファンドが“空売り”を仕掛けていた。空売りとは、よそから株を借りてきていったん売り、一定期日までに買い戻して株を返す取引。買い戻す際に株価が下がっていれば、差額が利益となる。

 ところがこれに対抗し、個人投資家たちが買いに回るようにインターネットで呼びかけた。株価は急騰し、昨年12月末の18.8ドル程度から、今年1月末には350ドル近くまで上昇。約1カ月で18倍も値上がりした。ヘッジファンド側は完全に読みが外れた。

「個人投資家がデータを見て、空売りされすぎだと判断した。一種の“ゲーム感覚”だったのでしょう」とマネックス証券の岡元兵八郎チーフ・外国株コンサルタント。米国市場では近年、若い投資家によるネット取引が目立つ。今回は、売買手数料が不要な「ロビンフッド証券」のアプリを通じた取引だったという。

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