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アルコールをやめようと思ったのは、「きれいに卒業したかった」からだ。
タレントの峯岸みなみさん(30)は、539日間の禁酒をしていた。所属していたAKB48の卒業コンサートに向けて、お酒を飲まないと宣言したのがきっかけだった。
■「週刊誌対策」で禁酒
なぜ禁酒を掲げたのか。
「自分で言うのもなんですが、素面だと人の気持ちを考えられるまじめな人間なんです。ただ、お酒を飲むと普段気を張っているぶん感情がバンと爆発しちゃったり、陽気になって初対面の人とも肩を組んで歌ってしまったり。飲み屋で知り合った人と思いもよらない報道をされてしまったこともありました」
これまでの経験から、卒業前は週刊誌記者の張り込みが激化しやすいことも知っていた。「最後の1期生」としての卒業公演が、スキャンダルで台無しになってはいけない。そんな思いもあって、2019年12月から禁酒を始めた。
最初の2カ月ほどは、飲みに行けないつらさがあった。
「インスタを開けば友達が飲み会をしているし、そこに自分がいないというのもさみしかった。ただ、しばらくしてコロナ禍が始まると、みんな飲まなくなって。そうした気持ちも自然と落ち着いていきました」
禁酒していることをツイッターで何げなくつぶやいたら、ファンから「依存症の人に見えるからツイートしないでほしい」とコメントがきたこともあった。
そのとき、ふと思った。
「お酒には依存していなかったけど、お酒の場に依存していたかもしれない」
12歳でAKB48のオーディションに合格した。「会いに行けるアイドル」をコンセプトにしたグループは、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍の幅を広げていく。その一員として、峯岸さんの人気も知名度も急拡大していった。