澤口珠子さん(左)と長岡武司さん。中央は長女(写真=本人提供)
澤口珠子さん(左)と長岡武司さん。中央は長女(写真=本人提供)
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 澤口珠子さん(43)と長岡武司さん(35)は、2015年に結婚して19年に離婚した。【夫編】では、夫だった武司さんの視点から、幸せだった結婚生活がなぜ破綻してしまったのかを語ってもらった。そこには、武司さんがシビアに考えていた夫婦ビジネスに対して、珠子さんは楽観的に捉えているように(夫には)感じられた、という意識の“ズレ”があったようだ。では、同じ夫婦生活を妻だった珠子さんはどう感じていたのか。その証言からは、武司さんとは似て非なる「価値観のズレ」が浮き彫りになった。

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「私、やりたいことがたくさんあって、自由でいたいので、保守的な人とか束縛してくる人はダメなんです。その点、彼はそういった要素がまったくなくて、一緒にいてとても心地いい人でした」

 婚活コンサルタントとして活躍していた珠子さんは、それまでに3人もの男性からプロポーズをされたことがあるほど、魅力的な女性だ。価値観の違いなどから結婚には至らなかったが、珠子さんはとくに結婚願望も強くなく、いきいきと仕事に邁進していた。毎日が楽しくてたまらなかった。

 そんな時期に、武司さんに出会い、意気投合。苦手なパソコン作業を手伝ってもらったことから、ビジネスもプライベートも一緒に過ごすようになり、一気に結婚まで進んだ。

「と~っても楽しかったです! 彼には私のマネジメント業務を担当してもらっていたので、どこに行くのも一緒。私が6冊目の本を出したときには、全国の書店へのご挨拶巡りも兼ねて、日本全国を車で旅してまわりました」

 互いに思ったことは、はっきり口に出すタイプ。小さなけんかはたくさんしたが、珠子さんと武司さんはそれを「けんかプロレス」と呼び、言いたいことを言い合った。

「がまんするとモヤモヤが残りますからね」

“プロレス”後は、すっきりして仲直り。相性のよい2人だった。

 結婚から2年後、長女が生まれた。子どもが生まれても当然、珠子さんは働き続けるつもりだったが、40歳という年齢での出産、育児は思った以上に大変だった。

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夫の仕事への姿勢が生ぬるく見えた