コロナ禍で在宅勤務やマスク着用が当たり前になり、以前よりも気軽に整形を決断する人も増えているという。そんな流れに疑問を感じているのが、「整形YouTuber」の轟ちゃん(28)だ。整形の経過や痛みを赤裸々に明かした投稿動画などが話題を呼び、チャンネル登録者は44万人超と人気を博している。整形依存に陥り、数々の“しくじり”を重ねてきた彼女が感じる、整形の“闇の面”とは? 本人がインタビューに応じた。
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――コロナ禍以降、「整形ブームの波」を感じますか?
在宅を機に決意したという子が多いようです。ブームのおかげで、整形をする人に対する偏見が少なくなったという点は、良いことだと思います。でも、カジュアル化したことで、自分の顔に簡単にメスを入れたり、異物を入れたりすることに抵抗がなくなっていることも心配です。私自身、整形で何度も失敗をしていて、自分の思い通りにならないことがたくさんありました。一回の整形の失敗から、依存症になってしまうケースもよくあります。
――YouTubeの動画では、整形のネガティブな面も発信されています。
私自身、整形は魔法のようなものだと思っていました。でも、18歳で初めて目の整形をしてみたら、漫画のケンカのシーンでありそうな、ボコボコに殴られた時のように膨れ上がってしまって……。あまりに衝撃的な顔だったので、いっそのこと、世にさらしてやろうと(笑)。「整形は魔法なんかじゃない」ということを知ってもらって、判断材料にしてほしいと思い、投稿を始めました。
――これまでに経験した、整形の後遺症について教えてください。
一番ひどかった後遺症は、8年ほど前に経験した上唇の縮小手術です。15分程度で終わる簡単なものだったのですが、結果的に、上唇に麻痺が残ってしまいました。神経の位置は人によって違うので、稀に麻痺が残ってしまうことがあるようです。最初はダウンタイムで唇が腫れているせいだと思っていたんですけど、1カ月経って腫れが引き始めても、麻痺が消えない。そこでようやく、「後遺症なのかも」と気が付きました。クリニックに説明しても、「いずれ治りますよ」と言うだけで、麻痺が残ることについては認めようとしない。麻痺は主観的なもので証明が難しい。結局、証明できずに今でも麻痺が残ったままです。