今月、還暦の記念シングル「HA─HA─HAPPY」をリリースしたトシちゃんこと田原俊彦さん。60歳とは思えぬほど若々しい田原さんが作家・林真理子さんと久々の対談。スターとして40年以上輝く秘訣を明かしてくれました。
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林:お久しぶり。三十数年前、「an・an」で対談して以来です。
田原:そんな前? 「an・an」で対談したのは覚えてるけど、いつだったかなと思って。
林:バブルのころですよ。今でも記憶に残ってます。かなり夜遅い時間に、外でデートっぽく写真撮ってたら、若い女の子たちがワラワラと出てきて、「えっ、ファンの人、どうしてここで撮影してるって知ってるの?」と思って(笑)。
田原:うれしいな、三十数年ぶりに対談させてもらって。林さんとは同郷(山梨県)だもんね。
林:でも田原さん、それを昔は言いたくなかったんですよね。「横須賀生まれ」とか言っちゃって(笑)。アイドルは「山梨出身」と言うより「横須賀出身」って言いたいですもんね(笑)。
田原:だってほんとに横須賀生まれなんだもん。山口百恵さんと同じ町だよ。甲府には、小学校1年のときに引っ越したんです。
林:田原さん、今年還暦なんですって? 信じられない。
田原:ほんとだよね。自分でも信じられない。相変わらず歌って踊って暴れてるんで、みんな「エッ、そうなの?」って言いますね。僕自身そんなに年齢的なことは感じてなくて。いまみんな若いじゃないですか。「人生100年」なんて言ってるぐらいだから、世の中の人、全体的にみんな若いんじゃないのかな。
林:還暦の記念シングル「HA─HA─HAPPY」聴きました。「あの世でもよろしく」っていう歌詞、笑っちゃった。
田原:ハハハハッ。あの世に行ってもトシちゃんと遊べるんだ、みたいなね。けっこうウケてるんですよ、それ。岩里祐穂さんという大御所の作詞家の方なんですけど、去年、僕のステージを見に来てくれて、歌って踊る現在の僕を見て、何か感じるところがあったんでしょうね。ファンの人との何とも言えない空気感、コミュニケーションを見て、それを作品にしてくれたんだと思うんです。