自民党東京都連幹部がこう話す。

「情勢調査の数字は自民党優勢に出ている。しかし、解散総選挙が10月までにある。国政に直結しかねない選挙区もあるので、必死になって勝ちにいきますよ」

 自民党にとって一番の気がかりな選挙区は、練馬区だという。公職選挙法違反で略式起訴、議員辞職に追い込まれた菅原一秀元経産相の地盤だ。
練馬区は前回定数6だったが、今回は1増で7となった。自民党は前回、都民ファの勢いに太刀打ちできず、練馬区では1議席しか獲得できなかった。7議席に増えたことで、現職1人に元職1人、新人の女性候補を擁立し、3人当選を目指す。

 だが、選挙戦を目前に控えて、菅原氏が議員バッジを失ったことで大混乱だという。

「菅原氏は選挙の虫というのか、選挙しか頭にない人。都議選の票は衆院選に直結すると、自分の選挙のように動き回っていた。ただ、応援するのは自民党というより、自分の子飼いの候補だけ。前回の練馬区議選では、自分の数万人いる後援者に元秘書の候補者2人への投票を呼びかけて、大ブーイングでした。今回も自民党の女性新人候補が菅原氏と近いとされており、肩入れしています」(菅原氏の有力支援者)

 菅原氏は略式起訴で罰金40万円、公民権停止3年という結論になり、3年間は選挙に出馬、投票ができない。

 菅原氏はさっそくブログで<3年後を目指して後援会を存続して、みんなで頑張っていこうとの結論が出されました>と禊が済んだら国政選挙への復帰を示唆する内容を記している。だが、地元の目は冷ややかだ。自民党の練馬区議はこう話す。

「菅原氏は公職選挙法違反で議員辞職した事実を重く受け止めるべき。いくら政治活動ができるといっても、反省しておとなしくしろと言いたい。菅原氏が都議選の街頭演説に立つとも噂がある。そんなことすれば、自民党の票が減るだけ。何を考えているのか」

 一方、小池知事の入院で告示日から苦戦が目立つのは、都民ファの都議だ。こう頭を抱える。

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