

2021年7月20日、マクドナルドが日本上陸から50周年を迎えた。だが、実はそれより前にハンバーガーチェーン店は存在していた。占領下の沖縄で花開いたチェーンあり。最古のチェーンも再建に向け、攻めの経営を続ける。
【写真】マックより古い歴史を持つチェーン店のハンバーガーは?
【前編/マックに「味は負けない」 日本で現存する「最古のハンバーガー店」】より続く
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日本のハンバーガーと米軍は、切っても切れない縁がある。早くからハンバーガー店が登場した地域は、いずれも米兵によって支えられた。横須賀しかり、佐世保しかり。もちろん沖縄も。
筆者は92年、別の媒体の取材で沖縄の米軍嘉手納基地の中に入った。当時はまだ日本に上陸していなかった「バーガーキング」の店舗があり、米兵たちが看板メニューのワッパー(巨大ハンバーガー)をぱくついていた。
その嘉手納基地のすぐそばに、63年11月に開業したハンバーガーチェーンの1号店がある。「A&W(通称エンダー)」の屋宜原(やぎばる)店だ。
A&Wは、世界16カ国で展開しているアメリカのファストフードチェーン。14種類のハーブのエッセンスが詰まった炭酸飲料「ルートビア」でも有名だ。
A&Wは沖縄に住むアメリカ人から支持を集める。彼らは日本人とは少々、味と美観の好みが違うそうで、
「日本人のお客様は、宣材写真と同じような見た目の美しさにこだわりますが、アメリカ人のお客様は、ソースやドリンクがあふれたりする様子を見て『おいしそう!』と想起するようですね。またアメリカの方は、自分流にトッピングしてカスタマイズするのを好まれます」(エイアンドダブリュ沖縄広報担当の西平佐和子さん)
60年近い歴史を誇る同チェーンだが、知らない人も多いだろう。と言うのも、日本国内では沖縄に25店舗あるだけ。本国との契約で、県内での営業に限定されている。
同社の開業50周年記念誌によれば、基地内の住宅建設を手がけていた平良幸雄さん(後のエイアンドダブリュ沖縄経営者)のもとに、1号店建設の依頼があった。平良さんは店舗建設だけでなく、ルートビアの調合やハンバーガーを焼く作業まで手伝い、