料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「イワシのレモンマリネ」。
* * *
スーパーでよく見かける真イワシ。みなさんはどんなお料理で召し上がっていますか? 残暑厳しいこの季節にキリッと冷えた白ワインに合う、さわやかマリネをご紹介しましょう。
真イワシは三枚おろしにしたものをバットに並べ、両面に塩をふってください。30分ほど冷蔵庫におくと、身が締まって余分な水分が出ます。これをさっと洗って水気を拭き取ると青魚特有の臭みが抜け、おいしく仕上がります。
次はマリネ液を作ります。鍋に白ワイン、酢、ローリエ、赤唐辛子を入れて軽く煮立たせたら、すぐに火から下ろして冷ますだけ。加熱しすぎると酸っぱくなるので気をつけてくださいね。
保存用にフタ付きの平たい密閉容器を用意し、玉ねぎ→イワシ→玉ねぎ→レモンの順に重ね、先のマリネ液を上から回しかけたら完成です。これをひと晩、冷蔵庫で漬け置きし、イワシの身が白っぽくなったら食べ頃に。2~3日は楽しめますよ。お好みで醤油を落としてお召し上がりください。
(構成/沖村かなみ)
■イワシのレモンマリネ
【材料】(2人分) 真イワシ(三枚おろし)5尾分、塩小さじ2、玉ねぎ(スライス)100g、レモン1/2個、A(白ワイン大さじ5、酢大さじ3、ローリエ1枚、赤唐辛子1本)
【作り方】(1)イワシは両面に塩をふり、ラップをかけて冷蔵庫で30分ほど身を締める。(2)鍋にAを入れ、軽く煮立ったら火から下ろして冷ます。(3)(1)のイワシをさっと洗って、水気をペーパーで拭き取り3等分に切る。(4)平らな密閉容器に薄くスライスした玉ねぎを一部広げ、その上にイワシを重ならないように並べ、残りの玉ねぎとスライスしたレモンをのせる。冷めた(2)の漬け汁を回しかける。(5)容器にフタをしてひと晩、冷蔵庫でマリネする。
【ワンポイントアドバイス】イワシに塩をふると余分な水分が抜け、身が締まって臭みも抑えられる。軽く煮立てたマリネ液は、熱いままではなく冷ましてからイワシにかける。
※週刊朝日 2021年9月3日号