この記事の写真をすべて見る

 先日、ヒカキンさんのYouTubeチャンネル「Hikakin TV」の登録者数が、1000万人を超えて話題となりました。チャンネル開設から10年の時を経ての快挙です。彼は、998万人の時点でYouTubeでライブ配信をし、開始後10数分で2万人を超える登録者を獲得しました。生配信前から、ファンらがTwitter等で登録を促し、何度もトレンド入りするなどのムーブメントを起こしたおかげで、本人も驚くほどのブーストがかかりました。多くの人々が語るように、彼の快挙は凄まじいものです。

 実は、日本のYouTuberの登録者数で1000万人を突破したのは、ヒカキンさんが初めてではありません。キッズ系YouTuberの
「キッズライン Kids Line」と「せんももあいしーCh」が、すでに1000万人を突破しています。また、登録者数957万人を超える「はじめしゃちょー」よりも、「Junya.じゅんや」(執筆時点で登録者数950万人)の方が先に1000万人を突破するかもしれません。

「キッズライン Kids Line」「せんももあいしーCh」「Jumya.じゅんや」などのチャンネルは、皆さんが知っているYouTuberとは異なるかもしれません。彼らのチャンネルは海外でも多く再生されるため、再生回数も登録者数も桁違いです。過去動画が延々と再生され続けるので最新の動画が再生されなくても高い再生回数をキープできるのです。

 一方、ヒカキンさんのチャンネルはおそらく日本での再生回数が多く、登録者のアクティブさもファンとしての濃さも強いのが特徴です。「ファンは不安」とも言われます。不安定なファンの心を掴み続けるコンテンツ作りは、至難の業です。ヒカキンさんはなぜ、登録者1000万人を超えるYouTuberになれたのでしょうか。それは、「歩みを止めなかったから」です。YouTuberは人気の移り変わりが激しい業界です。テレビよりも早い速度でコンテンツが入れ替わり、消化される世界ですので、継続して再生され続けるチャンネルは稀です。ヒット動画を作っても、1年以内に消えてしまうYouTuberも少なくはありません。

次のページ