結婚後にニューヨークで暮らす眞子さま。その道筋は、王室離脱を発表し、米国に渡った英王室のヘンリー王子と似ている。ともにロイヤルの縛りから解かれたい願望がうかがえる。AERA 2021年11月1日号から。
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眞子さまと小室圭さんが結婚して、ニューヨーク暮らしを始めるという。欧米のメディアの中には、さっそくお二人を「第2のヘンリー王子とメーガン夫人」と呼ぶ記事が見受けられる。英国王室に続き日本の皇室からもロイヤルが脱出することに衝撃を受けている様子だ。眞子さまと小室さんがともに30歳、メーガンさんが8月に40歳になり、ヘンリー王子は9月に37歳になった。年齢的にも近いと言えるかもしれない。共通点は人生の半分にも達していないこのタイミングで、結婚を機に人生の転職を自ら図ったことだろう。
眞子さまが天皇(女性天皇)になる可能性はほぼなく、皇室内では、弟・悠仁さまの「サポート役」を期待されていた。ヘンリー王子も王位継承6位で、ロイヤルであることは間違いないが、決して主役ではなく、今後も逆転はまず起こらない。兄ウィリアム王子(39)の「スペア役」は一生変わらない。
■王子も米国行きに賛成
2020年、ヘンリー王子夫妻が王室離脱を発表して、カナダを経て米カリフォルニア州に移ったとき、英国人の多くが原因はメーガンさんにあると信じた。結婚前の王子はトラブルメーカーではあっても、明るくおちゃめで国民に人気の次男坊だった。キャサリン妃(39)とは特に仲が良く、兄夫婦と一緒の慈善活動などでは、3人とも屈託なく笑っていた。それが、結婚2年足らずで妻の故国に引っ越し、テレビインタビューでは、英王室について痛烈な批判を口にするようになった。国民は、メーガンさんの悪影響に違いないと思った。メーガンさんは心優しいヘンリー王子をまんまとだまして故国に連れ帰り、王室の名前を利用してビジネスに邁進している。従って、王室離脱はメーガンさんの主導であることを意味する「メグジット」と名付けられた。
しかし、驚いたことに、王室離脱は実はヘンリー王子も加担していたことが分かってきた。メーガンさんにそそのかされたのではなく、王子も米国行きに賛成していたのだ。かねてより王子は「王室を出たい」と言っていたという。ダイアナ元妃の亡くなる前から、アルコールやドラッグに手を出し、パパラッチを殴るなどしていた。父親のチャールズ皇太子(72)からは、ずいぶんと叱られた。出来の良いまじめな兄と比較され、王子の胸には長く不満がくすぶっていたという話もある。