日本一となり、胴上げされるヤクルトの高津監督=11月27日
日本一となり、胴上げされるヤクルトの高津監督=11月27日

 間隔を空けることが過保護だととらえる考え方もある。中10日で投げるのは甘えだと。だが、あとは「中10日で投げた1試合」と「中5日で投げた2試合」のどちらが「1勝」をとる確率が高いかということ。もちろん、今は「中10日」の投手でも、若い投手なら将来的に「中6日」で投げられる体を作る必要がある。成長のためのプログラムをしっかり組めれば、それは過保護ではない。

 巨人がシーズン終盤に中4日や5日と間隔をつめて先発ローテーションを組んだことも一つの試みである。だが、来季も行うのであれば、しっかりと検証をしてもらいたい。中6日を空けたときと球威、変化量がどう違うのか。さらに1試合の中でのスタミナはどうだったのか。根拠がしっかりあれば、「古い」「新しい」の問題ではない。まして、「正解」は1シーズンではわからない。投手の起用一つとってみても、12球団の考え方、ビジョンがいろいろとあっていいと考えている。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2021年12月17日号

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