日本ハム・清宮幸太郎の覚醒はいつになるのか。今季はプロ入り後初めて一軍の出場なしに終わったが、来季5年目を迎える怪物にはブレークの予感も漂っている。
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「ちょっとデブじゃね? ちょっと痩せない?」(新庄監督)
「痩せてしまったら打球が飛ばなくなるのが怖いです」(清宮)
「今もそんなに打球が飛んでないよ。昔の方がもっと飛んでいた。今はちょっとキレがない気がするから、痩せてみよう」(新庄監督)
11月9日、秋季キャンプ(沖縄・国頭)での清宮と新庄剛志監督のやり取りが話題となった。鳴り物入りでプロ入りしたもののここまで目立った結果を残せていない清宮に“BIG BOSS”から下された指令は減量だった。
「成長が早くリトルリーグ時代から同年代では身体がずば抜けて大きかった。形を崩されても体重が乗ったり手首がうまく使えれば金属バットなら打ち返せたので、身体の大きさが自分の長所という思いが強かったのだろう。プロ入り後、根本的な打撃スタイル修正に時間がかかったようだった」(アマチュア時代から知るスポーツライター)
清宮はプロ入り前から注目の存在だった。東京北砂リーグ時代にはリトルリーグ世界選手権で投打にわたる活躍を見せ世界一に貢献し、中学時代(調布シニア)には3年夏に全国優勝を経験。その後進学した早稲田実業では1年夏から試合に出場し、史上最多の高校通算111本塁打を放った。3年夏のU-18W杯では日本代表の主将を務め、17年のドラフトで7球団競合の末に日本ハムに入団。球界の未来を背負う強打者として期待されていた。
「1年目からリストの柔らかさやヘッドの走りには目を見張るものがあった。しかしプロとアマの投手の大きな違いは駆け引き。多くの打席に立たせて経験を積ませることで形を崩されても自らの打撃技術で対応する術が身につく。今年二軍で試合に出続けたことは絶対に生きてくる」(在京球団スカウト)
プロ入りから3年連続でシーズン7本塁打を放った。しかし今季はプロ入り以来初めてシーズンを通して二軍でプレーし、イースタン・リーグ最多の450打席に立った。19本塁打(リーグトップタイ)、60打点(同2位)はファームでも上位だが、329打数78安打で打率.199、113三振(同ワースト)と課題も見えた。