【2023ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】ロザリア、第1回<プロデューサー・オブ・ザ・イヤー>受賞を未来の女性ヒットメーカーたちに捧げる
【2023ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】ロザリア、第1回<プロデューサー・オブ・ザ・イヤー>受賞を未来の女性ヒットメーカーたちに捧げる
この記事の写真をすべて見る

 現地時間2023年3月1日に米カリフォルニア州ロサンゼルスのハリウッド・パークにあるYouTube Theaterで行われている【2023 ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】で、ロザリアにBoseが提供する第1回<プロデューサー・オブ・ザ・イヤー>が授与された。

 ニーハイブーツとエッジの効いたツーピース・アンサンブルに身を包んだロザリアは、カナダのプロデューサー、ワンダーガールから賞を受け取ると、神、家族、チームに感謝し、心のこもった受賞スピーチを行った。

 受賞者に贈られたダイヤモンドのネックレスについて、「賞としてチェーンをもらうのはこれが初めてです」とコメントすると、「音楽を作り始めた頃、プロデュースというものが何なのか、全くわかりませんでした。時間とともに学び、今は自分の音楽をプロデュースしながら作る以外の方法は考えられません。プロデューサーは影の仕事で、楽しいものではありません……1日15時間、音作りに没頭する必要があります。これは愛と執着心から生まれるもので、だからこそ、他のみんなが人間らしい生活している中、窓のない狭い部屋にこもるんです」と続けた。

 そして、「私にとって、今夜は特別な感じです。これは普通のことではありません。私は自分で音楽を作っています。自分で曲をプロデュースし、自分で曲を書いています。この賞をこれからプロデューサーになるすべての女性に捧げたいと思います」と話した。

 ロザリアはスピーチの最後に、会場にいたラナ・デル・レイに「Lana Del Rey, te amo(愛してる)!」とシャウトアウトした。

 ビョークやミッシー・エリオットなどの女性アーティスト・プロデューサーからインスピレーションを受けた30歳の彼女は、以前米ビルボードの取材で、「曲がどのように聞こえるべきかという特定の考えを持たないようにしている」と語っていた。「その代わりに、どのように聞こえてほしいかというコンセプト、または希望を持って臨みます。決して堅苦しい考え方はしません。自然ではないですし、効果的でもないので。常にアイデアを試さなければならないため、プロデュースするには謙虚さが必要です。以前、ファレル(・ウィリアムス)が、アイディアは誰のものでもない、私たちは宇宙からのアイディアを試しているだけなんだと私に話してくれたのを思い出します。その考え方が気に入っています」と彼女は説明していた。

 ロザリアは、2023年の【グラミー賞】で<最優秀ラテン・ロック、オルタナティブ・アルバム>、2022年の【ラテン・グラミー賞】で<年間最優秀アルバム>を受賞した最新作『モトマミ』に、デンボー、バチャータ、レゲトン、ボレロなど様々なジャンルを取り入れていた。ジャズとレゲトンを大胆に融合させた「Saoko」、伝統的なボレロにソウルジャ・ボーイをサンプリングした「Delirio de Grandeza」などの収録曲は、彼女がプロデュースした楽曲となっている。

 「プロデューサーとしての私の宿題は、自分の直感に従うことです。決断をしてリスクを冒すことです」と彼女は指摘していた。

 米ビルボード・ラテン・アルバム・チャート“Top Latin Albums”で最高3位を記録した16曲入りの『モトマミ』は、同じく【グラミー賞】で<最優秀ラテン・ロック、オルタナティブ・アルバム>に輝いた2018年の『El Mal Querer』、そしてデビュー・アルバム『Los Angeles』に続く作品となった。彼女は、2019年の【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック・アワード】で、スペイン人アーティストとして初めて<ライジング・スター賞>に輝いていた。