<レポート>LE SSERAFIMが考える“unforgiven”とは、新しい5人の姿に注目
<レポート>LE SSERAFIMが考える“unforgiven”とは、新しい5人の姿に注目

 LE SSERAFIMが1stスタジオ・アルバム『UNFORGIVEN』のリリースを前に、メディアショーケースを行った。

 昨年リリースした2ndミニ・アルバム『ANTIFRAGILE』以来、約7か月ぶりの作品は収録曲13曲のうち7曲が新曲だ。その中の一曲「Between you, me and the lamppost」は、メンバー全員が作詞に参加し、YUNJINがプロデュースに名を連ねた、ファンに贈るメッセージソングでもある。

 2022年5月2日に1stミニ・アルバム『FEARLESS』でデビューしたLE SSERAFIMは、「ほぼ1年前ということで、このアルバムの発表日が意味深いです。もっと成長した姿を見せたくて、本当に頑張りました。デビューのときは緊張もプレッシャーも感じていましたが、今はもう少しステージにも余裕ができましたし、楽しめています。自主コンテンツも展開して、韓国語も上達しました。パフォーマンスも語学ももっと上達した姿を見せていきたいです」(SAKURA)、「デビュー時の感情を思い出しました。今作にファンの皆さんがどんな反応をしてくれるのか、とても楽しみです」(EUNCHAE)と、激動の1年を振り返る。

 SAKURAによると、今作のための準備期間が日本デビューの活動時期と重なっていたため、新曲は全て日本でレコーディングしたとのこと。「いろんなジャンルの曲が含まれているので、曲の雰囲気にあわせてレコーディングに挑みました」とも説明している。

 エンニオ・モリコーネが手がけた『続・夕陽のガンマン』のメインテーマをサンプリングし、ナイル・ロジャースが参加するタイトル曲の「UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers)」は、ヒップホップとファンクをミックスしたLE SSERAFIMにとっても新しいトラックだ。西部劇を彷彿とさせる本曲について、YUNJINは「初めてトラックを聞いたとき、ニューヨークからテキサスに行ったような印象を受けました」、CHAEWONは「馬に乗っている姿を想像しました。私たちの前向きなイメージともマッチしている曲だと思います」と、新しい姿を見せることにフォーカスした彼女たちにぴったりの楽曲に仕上がっているという。

 この日のフォト撮影でも見せた、人差し指を頭の上に乗せるヴィラン(悪役)ポーズが本曲のダンスのポイントで、どこか悪戯な印象を与えている。ファンの間でLE SSERAFIMのダンスは踊るのが難しいと言われていることをメンバーたちも知っているようで、「今回の振り付けも簡単ではないと思いますが、これまでとは違う難しさがあります。というのも感情を表す表現力が必要だったんです。表情に重点を置いて練習しました」(CHAEWON)、「かわいい、優しい、カッコいい、ヴィランっぽい表情、悔しそうな表情をパッと変えていくので、たくさん練習しました」(EUNCHAE)と、今回は動きよりも表情管理の難易度が高いとメンバーは認めている。

 KAZUHAは「デビュー時は目の前のことをやり遂げなければいけないという思いが強かったのですが、今まで見せたことのない姿をお見せしたいという欲望が生まれました。『UNFORGIVEN』のガイドを聞いてカッコいいと思ったパートが自分のパートになって嬉しかったですし、レコーディングも頑張りました」と自身の注目ポイントを語りつつ、「音楽でいい影響を与えられる人になりたい」と活動のゴールも明かした。

 “unforgiven(他人に許しを請わない)”と感じた経験を問われたYUNJINは「失敗してこそ成功への道が開かれると考えています。やりたいことがあれば果敢にチャレンジするタイプで、『こうあるべき』と言われると、『なぜそうすべきなの?』と殻を破りたくなります。自分を成長させるために他人の視線を気にすることは必要ないですし、成長しようとする動作自体、unforgivenですよね」と答える。その堂々とした姿が、まさに多くのファンが彼女たちを支持する大きな要因だろう。

 この日はメディアからの質問応答に加え、「UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers)」と「No-Return」のパフォーマンスも披露された。LE SSERAFIMの最新アルバム『UNFORGIVEN』は現在配信中。

Text by Mariko Ikitake
(P)&(C) SOURCE MUSIC

◎リリース情報
『UNFORGIVEN』
2023/5/1 RELEASE