格安居酒屋に格安航空と、さまざまな業界で値崩れが起こりデフレが進む日本。そんななか、「トホホ」なデフレ体験をしている人も少なくないようだ。
会社員のMさん(28)は深夜3時、都内某所の繁華街で、「30分、千円!」という声に足を止めた。
友人と飲み歩いた後で、軍資金は残りわずか。でも「千円なら」と入店を決めた。Mさんの述懐。
「席に着くなり、30歳過ぎの女性が『一杯飲んでもいいですか?』。好みじゃないし、お金もなかったので断り続けると、今度は背中にタトゥーの女性が来て、同じセリフですよ」
おねだりばかりで、会話は弾まず。30分で引き揚げることにしたが、「本当に30分で帰んのかよー」と文句を言われ、「苦い思い出が残りました」(Mさん)
北関東某所を車で走っていた会社員のIさん(36)は、電柱に妙なチラシが張ってあるのを見つけた。
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書かれていた番号に電話をかけると、電話に出た男性がある住所を告げた。指定の場所は空き地で、目覚まし時計を持った女性が仁王立ちしていたという。
車に乗り込んだ女性は時計を30分後にセットすると、コンドームを渡してきた。
「蒸し暑くて、狭くて......。なぜか目覚まし時計が鳴る前に果ててしまったんですが、空しいだけでした」
※週刊朝日 2012年7月6日号