いとうあさこ
いとうあさこ

 2月4日から初主演映画「鈴木さん」が公開されている、お笑いタレントのいとうあさこ(51)。4月からは指原莉乃とMCを務めるバラエティー番組「トークィーンズ」(フジテレビ系)がスタートする予定で、新番組を合わせるとテレビのレギュラーは「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)、「世界の果てまでイッテQ!」(同)など計4本となり、派手さはないものの、底堅い人気を維持している。

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 明るい人柄で、ひな壇トークから体を張ったロケまで器用にこなす。一方、雙葉小学校から雙葉高等学校というお嬢様学校に通い、育ちのよさから体を張っても下品に感じず、好感度が高い女性芸人の筆頭という印象も強い。40代に差し掛かる頃にブレークして以降、ほぼ途切れることなくテレビに出続けているが、「長く活躍できるのは好感度だけではない」と言うのはテレビ情報誌の編集者だ。

「レオタード姿でリボンを振り回し、『浅倉南、39歳。なんかイライラする!』というネタでブレークしました、昨年放送されたラジオ番組で、このネタを封印したことを明かしています。『あの頃はちょっとポップに“イライラする”ってネタにできていたんですけど、今はガチでイライラするので、もう笑えない』という理由だそうです。浅倉南ネタは、例えば『産まれて初めて香水をつけたら、片思いの彼にこう言われたの“お前、殺虫剤臭い”。私の匂いで虫が死ぬ』みたいな、アラフォー女子の自虐ネタだったのですが、確かに50歳を超えてこれをやるのは、少し痛々しくなる。そうなると芸人として笑いを取りづらくなる。いとうの場合、痛々しくなる前に自ら浅倉南ネタを止め、痛さを回避できたところが今も活躍につながっているのだと思います」

 うまい具合に“芸風”をシフトチェンジできたいとうだが、そんなところを見ると、やはりクレバーな一面も持ち合わせているのだろう。その一方で、若手芸人の頃に発揮していたガッツは今も健在のようだ。

「いとうさんは、女性芸人のなかで随一ともいえるプロ根性の持ち主です。今もロケをこなしていますが、『黄色い粉を絶対持っていく。それをなめると何時間かはもつ』と、昨年放送されたバラエティー番組で明かしていたいとう。黄色い粉とはアミノ酸のことで、50歳を過ぎた頃から気力が続かなくなり、アミノ酸が支えになっているのだとか。でも、視聴者にそうしたことを感じさせないのはすごいですよね。そんなプロ根性も引っ張りだこの理由かと思います」(放送作家)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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