両備テクノモビリティーカンパニーが誇るレストアの技術で、新車同然に再生されたロンドンタクシー(photo 両備テクノモビリティーカンパニー提供)
両備テクノモビリティーカンパニーが誇るレストアの技術で、新車同然に再生されたロンドンタクシー(photo 両備テクノモビリティーカンパニー提供)

 これまでは輸入に頼ってきたため、コロナ禍の部品調達の遅れで停止を余儀なくされてきた生産ラインが、一転して本格稼働する見通しだ。吉備工場の大塚雅士副工場長は「将来的には年間4千台を目標に生産ラインの構築を進めているところです。日本一、いや世界一の供給能力を誇るコンバートEV業者を目指しています」と意気込む。

 今後は自治体や企業からのまとまった台数の注文にも応じ、自社所有のバスなどもEV化していく方針だという。

 海外ではゼネラル・モーターズがエンジン搭載車をEVに変換する技術のパッケージ販売を進める。改良や改善を得意としてきた日本のものづくり。「もったいない」を合言葉に、日本独自のコンバートEV技術が世界で脚光を浴びる日も近いのかもしれない。(編集部・渡辺豪)

AERA 2022年3月7日号

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渡辺豪

渡辺豪

ニュース週刊誌『AERA』記者。毎日新聞、沖縄タイムス記者を経てフリー。著書に『「アメとムチ」の構図~普天間移設の内幕~』(第14回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞)、『波よ鎮まれ~尖閣への視座~』(第13回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞)など。毎日新聞で「沖縄論壇時評」を連載中(2017年~)。沖縄論考サイトOKIRON/オキロンのコア・エディター。沖縄以外のことも幅広く取材・執筆します。

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