川栄:アハハハ、そうなんです。

林:後ろにちょっと見える映画のポスターとかも、私が子どものころ見てた東映映画のポスターそっくりだし、美術の方、メチャクチャ楽しんでやっているんじゃないかと思いました。

川栄:ほんとにこまかいところまで気をつかってやってくださってます。

林:1980年代が再現されていて、きょうも「ロマンス」(84年の「朝ドラ」)がテレビに流れてたし、夏休みだから男の子が水着を入れた透明の袋をぶら下げてたり、実に巧みに当時の雰囲気を入れていて、素晴らしいなと思いました。Tシャツをインにして着てたり(笑)。

川栄:こまかいところまで皆さん気を配ってくださって、こちらもその世界に入りやすいです。

林:いまは80年代前半ぐらいのお話ですけど、昭和の女子高校生の制服、とんでもなくダサくてイヤじゃなかったですか。

川栄:服装もそうですけど、持ち物とか景色とか、建物もいまとぜんぜん違いますよね。でも、こういうのって役でしか味わえない経験なので、貴重な経験だなと思っています。

林:そして、おたくの「大月家」のごはん、いつもおいしそうですよね。

川栄:アハハハ、ほんとにおいしいです。

林:きょうは、から揚げとキャベツの刻んだのとトマトと、あと、きんぴらごぼうみたいな感じでしたね(笑)。本当に皆さん召し上がってるんですか。

川栄:はい、いただいてます。きょうのから揚げもそうですけど、熱々のほんとにおいしいものをつくってくださるので、「はい、オッケーです」と言われた瞬間、オダギリさんとか皆さん本気で食べ始めるんです(笑)。コロナ感染に気をつけてお弁当にしてくださって、それを昼休憩のときに食べたりしています。

林:そうなんですか。きょうもお皿からかなり消えてたから、おいしいんだろうなと思いながら見てましたよ。回転焼きもおいしそうじゃないですか。あれは皆さんで食べることもあるんですか。

川栄:あります。私も食べたことあります。私が回転焼きを練習する日があって、私が焼いたのを皆さんに食べてもらったり。

林:楽しそうですね。

(構成/本誌・直木詩帆 編集協力/一木俊雄)

川栄李奈(かわえい・りな)/1995年、神奈川県生まれ。2010年、オーディションに合格し、AKB48第11期研究生として公演デビュー。15年、AKB48を卒業、舞台「AZUMI 幕末編」主演。過去の出演作に、ドラマ「とと姉ちゃん」「フランケンシュタインの恋」「いだてん~東京オリムピック噺~」「BG~身辺警護人~」「知ってるワイフ」「青天を衝け」、映画「亜人」「恋のしずく」など。現在放送中のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の3代目ヒロイン「ひなた」を好演している。

週刊朝日  2022年3月25日号より抜粋

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