5位の「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」は日本を除く先進国の株が入った投信で米国株比率は約7割。13年12月に運用を開始しており、つみたてNISA対象の中では大御所的な優良投信だ。
このランキングはアエラ増刊「アエラマネー2022夏号」(発売中)のデータを最新に更新したもの。同誌が1年前に同じ調査をしたときは「ニッセイ日経225インデックスファンド」もベスト5に入っていた。
■円安で基準価額アップ
そもそもつみたてNISAとは、毎月約3万3千円を上限に投信を積み立てる制度だ。本来、投信を売却すると利益から20.315%の税金が差し引かれることになっているが、つみたてNISAは非課税。18年の開始以降、預金オンリーだった投資ビギナーも次々と積み立てを始めている。
初めての投資なら自国、つまり日本株の投信に目が行きそうなものだが、選ばれているのは米国株投信。理由は恐らく「単純に、儲かっていたから」だろう。どの投信を積み立てるか決めるとき、たいていの人は過去の成績を見る。米国株の投信はここ数年で一番利益が出ている──じゃあ、それにしようという単純な流れである。
米国株投信の中でも特に人気なのは「S&P500」という米国の代表的な500社が入った指数に連動する投信だ。アップル、マイクロソフト、アルファベット(グーグル)、アマゾンなどの株が入っている。
「S&P500の値動きを振り返ると1年で18.7%、3年で70.7%(4月末起点/配当込み円換算ベース)です。先進国株式や全世界株式など、投資家に支持されている他の指数と比べて高いパフォーマンスを記録しています」
ここで気になることがある。年初から米国のS&P500はインフレ懸念などにより一時11%も下がった。その後もウクライナ問題が勃発し、5月現在で年初からの下落率は20%近くに達している。だが、日本のS&P500の投信は今年3月から4月にかけて基準価額が急上昇。S&P500指数とはほぼ真逆に動いた。