5月19日、映画「トップガン マーヴェリック」のロンドンでのプレミアに訪れたキャサリン妃をエスコートしたトム・クルーズ。ファッションデザイナーのドン小西さんがチェックした。
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この人が「トップガン」で出てきたときは、まさか将来お妃をエスコートする大物になると予測した人は少なかったんじゃないかね。この手の二枚目タイプの俳優は、昔は若さとともに消えていくことが多かったしさ。この日のタキシード姿が物語ってるよ。普通は誰でもワンランク上に見せるはずの服なのに、昔の貸衣装のカタログみたいだもの。
ちなみに隣にいるあたしのキャサリン妃さまも、珍しい白黒のドレスのせいかな、カラフルな服を上手に着こなしているときのやわらかい雰囲気が消えて、妙に大人っぽいだろ。この二人のようにもともと華やかな人は、誰でも似合うダークな服を着たら、もったいないってこと。この人も、こんな普通のタキシードじゃなくて、ファンが喜ぶような華のある服がよかったのに。
ま、36年前とは、人の見かけも流行も、価値観だって大きく変わっているわけだし。まずはファッションから新しく変えていくのも、ご一考かと?
■評価は……?(※満点は5DONです)
3DON! 「誰でも似合う服がなぜか似合いません」
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2022年6月10日号