料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「ふんわりう巻き」。
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今年も土用の丑の日が近づいてきました。この時期食べたくなるのがうなぎ。ご飯にのせて「うな丼」もいいですが、お酒のつまみには「う巻き」がおすすめ。手頃な冷凍の蒲焼きでも驚くほどふっくらとおいしくなりますよ。
まずはフライパンで半熟の卵焼きを作りましょう。白身が固まらないよう、できるだけムラなく溶き、調味料を加えてください。
フライパンに卵を入れ、火が入り始めたら箸で混ぜ、卵をふんわりとさせます。この時、生地に穴を開けないよう注意してください。
卵が半熟になったら、いったん火を止めます。そして蒲焼きの両面にたれを塗って卵の中央にのせ、奥から手前に巻いていきます。巻き上がり時にうなぎの身が上にくるよう皮面を上にしてのせるのもポイント。
仕上げに強火で表面をさっと焼いたら、熱いうちに巻きすで形をととのえましょう。山椒をふると香りがいいですよ。ちょっと食欲がない日にひとつまみ。夏バテ防止にもなりそうです。
(構成/沖村かなみ)
■ふんわりう巻き
【材料(2人分)】うなぎの蒲焼き1/2枚(付属のたれ・山椒各適量)、塩・胡椒各少々、サラダ油大さじ1、大葉適量
【作り方】(1)ボウルで卵を溶きほぐし、塩、胡椒を加えて混ぜ合わせる。(2)フライパンを中火にかけてサラダ油を引き、(1)を流し入れる。(3)箸で卵液の中央をかき混ぜながら加熱し、半熟状態になったら火を止める。(4)うなぎの蒲焼きの両面にたれを塗り、(3)の中央に皮面を上にしてのせる。奥から手前に卵をかぶせて巻く。(5)仕上げに強火で表面をさっと焼き、巻きすにとって形をととのえ両端を切る。(6)皿に大葉を敷き、う巻きを盛り付け、山椒の粉をふる。
【ワンポイントアドバイス】半熟になったら火を止め、うなぎの蒲焼きを中央に置いて奥から手前に巻く。
う巻きは表面を軽く焼き、熱いうちに巻きすで巻くと形がととのえやすい。
※週刊朝日 2022年7月29日号