長年精神医療に携わってきた著者による、コロナ時代のストレス対処法。感染症への恐怖から睡眠不足になったり、イライラが強くなったり。軽いストレスと侮れない。コロナ離婚といった言葉が生まれるなど、コロナが人生を変えてしまうことも。
コロナ・ストレスが多様な不安症状をまねくのは正体がわかっていないため。著者は正しく恐れるにはテクニックが必要だとする。まず、新型コロナのことは専門家に任せる。ネット情報で、にわか感染症博士になるのではなく、必ず世界のだれかが治療法を見つけてくれると思うこと。次に、自宅を「安全な場所」にするために、帰宅したときの除菌の約束や手で顔を触らないといったルールを決める。「我が家の新型コロナ対策」を見える化することが大切だとアドバイスする。(生田はじめ)
※週刊朝日 2020年8月7日号