店を始めてみると、直感は当たっていた。
「武蔵村山の場合、定期的に店を訪れてくれる常連さんが多く、そのサイクルが何年も続いて行くんです。決して大儲けはできないけど、長くやっていけると感じました」
お店を始めて10年以上が経った今、休日は常連客と一緒にゴルフに出かけることもあるという新沼さん。「住めば都というけど本当にその通りで、武蔵村山は第二の故郷。コロナ禍では何度か店を閉めることも考えましたが、今は、こちらに長くいてもいいなと思っています」と話す。
都心との格差は否めないながらも、だからこそ、独自の商業圏や人間関係を持ち、発展を遂げてきた武蔵村山市。そこは「東村山じゃない方」なんて言わせない、固有の魅力が詰まった世界だった。
(本誌・松岡瑛理)
※週刊朝日オンライン限定記事