高い気温と湿度で、外遊びをする子どもたちは汗びっしょり! 流れる汗も気にせず元気に走りまわる愛らしい姿を見ていると心が和みますが、大人よりも新陳代謝が活発な子どもたちは、汗をかきやすく、ちょっとしたことでも皮膚トラブルを起こしがちです。
すこやかな素肌を保つためには、どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか? 暑い夏こそ毎日行いたい子どものスキンケアのポイントを見ていきましょう。

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子どもの肌は、まだまだ未熟

ぷるぷる、もちもちで、うるおいたっぷりに見える子どもの肌。でも、実は、子どもの肌は乾燥しやすいってご存じですか?
なぜなら、子どもの肌は、まだまだ未熟。外部刺激から肌の内部を守る角質層の厚さは、大人の2分の1から3分の1ほどしかありません。また、皮脂の分泌量も少なく、水分を保持する機能も未完成です。
そのため、肌のバリア機能が弱く、健康な大人の肌ならなんでもないようなちょっとした刺激にも敏感に反応してしまうのです。
では、具体的にはどのようなことに気をつけたらよいのでしょうか? 夏によくみられる3つのトラブルを順番に見ていきましょう。

子どもの夏の肌トラブル〈1〉:あせも

汗のたまりやすい首の周り、わきの下、ひじの裏、ひざの裏などにできやすいあせも。これは、汗腺(汗の出口)がつまって汗が外へ出られなくなった際に起こる症状で、放っておくと炎症を起こし、かゆみやひりひり感が出てきます。
予防としては、汗などの皮膚に刺激になりやすいものを、とにかく早めにしっかりと取り除くことが大切。汚れたらすぐにシャワーや入浴、着替えなどを。できない場合は、濡れたタオルやウェットティッシュでやさしく拭いてあげましょう。
また、もっとも肝心なことが保湿です。シャワーや入浴では、肌に必要な皮脂も落ちるので、しっかり補ってあげると◯。ただし、肌を拭くたびに皮脂膜が取り除かれますので、拭いた後には必ず保湿してあげてくださいね。

汗をかいたら、シャワーで流しましょう
汗をかいたら、シャワーで流しましょう

子どもの夏の肌トラブル〈2〉:日焼け

真夏の屋外では日焼けをしやすいもの。帽子をかぶる……、日焼け止めクリームを塗る……など紫外線から肌を守ってあげましょう。日焼け止めは汗で落ちると効果が半減しますので、2時間を目安に塗り直すのがおすすめです。
日焼け止めを選ぶ目安は、紫外線を防ぐ指標のSPF10~20くらいで、PAは+がひとつのものがおすすめ。また、肌への負担が多いとされる「紫外線吸収剤」を使用せず、「紫外線散乱剤」だけを使用したものがよりよいでしょう※。
ただし、子どもの肌は敏感なので、この条件におさめたものを使っても肌トラブルが起きる場合もあります。使用する前に必ずパッチテストをして確認してくださいね。
※参照:常磐薬品NOV 「紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)とは」

海やプールでは、ラッシュガードで日焼けを予防
海やプールでは、ラッシュガードで日焼けを予防

子どもの夏の肌トラブル〈3〉:虫刺され

山や海、キャンプなど、自然と触れ合うことも増える夏。蚊やダニ、毛虫、その他いろいろな虫たちに刺されることもめずらしくはありません。
虫よけスプレーを使用する場合には、成分表示に注意が必要です。例えば、ほとんどの虫よけには、主成分として、虫が嫌う化学物質の『ディート』が用いられていますが、これらの商品では6ヵ月未満では使用禁止、成分の配合量により、2歳までは1日1回、2歳以上12歳未満は1日1回〜3回などといった使用制限が設けられています。
一方で、ディートに代わる成分として、日本で2015年に初めて承認された『イカリジン』※を主成分とする商品の場合、年齢や塗る回数に制限なしで使えます。また、近年のオーガニックブームによって、オーガニックの虫よけスプレーが多くのメーカーから販売されています。
それぞれ効果の強さや肌へのやさしさが異なりますので、お子さんの年齢や目的に合わせて、適切なものを選ぶようにしましょう。
刺されてしまった後は、患部をきれいに洗った後、かゆがる時は冷たいタオルで冷やしてあげましょう。また、虫に刺された後にアレルギー症状を起こすこともありますので発熱、呼吸困難、嘔吐などの症状や、赤いブツブツが広がってしまったら、すぐに病院を受診してください。
※参照:金鳥「イカリジンって何?」

赤ちゃんにも使える虫よけスプレーで、虫刺されを予防しましょう
赤ちゃんにも使える虫よけスプレーで、虫刺されを予防しましょう