大都会、東京のど真ん中から私たちを大きく見下ろしている東京のシンボル…と言えば今やスカイツリーですが、筆者世代(!?)にはやはり東京タワーです。スカイツリーができてからは、ちょっぴり影が薄くなってきた気がしますが、長年慣れ親しんできた、あの赤くすっきりしたフォルム…大都会東京のシンボルでありながら、ちょっとノスタルジックでもありますね。1958年の今日、12月23日、東京タワーが完工されました、今年59歳になる東京タワーです。

青空に美しくそびえる東京タワー。青に赤(オレンジ色)が映えますね。正式にはインターナショナルオレンジと言う色だそう。
青空に美しくそびえる東京タワー。青に赤(オレンジ色)が映えますね。正式にはインターナショナルオレンジと言う色だそう。

そもそも何故、あの場所に?

東京タワー建設地は、当初上野公園、千葉県富津市の鹿野山が候補地として上がっていたそうです。最終的には、東京の新しい観光名所としての好アクセス、まわりとの景観の調和など様々なことが考慮され、現在建つ芝公園の地が選ばれたそう。元々はお隣・増上寺の敷地だったそうです。その「芝」という地名通り都心でありながら現在も緑豊かな東京タワー周辺。まさに都会のオアシス的な立地だったのですね。
ところで東京タワー着工当時(東京タワーの建設期間は約600日というスピード建設でした)の1957年は、まだ戦後の爪跡が残っていた時代。当時世界一の高さだったエッフェル塔を超える333メートルという巨大建造物の材料、大量の「鉄」を調達するのは容易ではなかったそう。ご存知の方も多いと思いますが、実は米軍の払い下げの戦車などが材料の一部として再利用されているそうです。当時の時代背景が色濃く感じられますね。

アラカンの東京タワー、メンテナンスが行き届いています

来年、完成60年を迎える東京タワー。今も美しくそびえたつ為に日々メンテナンスは欠かせません。光り輝く夜のライトアップ…電球が一つでも切れれば全て人の手で交換されているそうです。
また塗装もおよそ5年に1度の周期で、約1年をかけて塗り替えを行っているそう。東京タワーは、約4000トンの鉄でできているといわれています。塗装面積はなんと東京ドーム2個分に相当するそう。じっくり1年かけて塗り替えが行われるのも納得です。東京タワーは東京湾に近い浜松町駅からも歩いて行ける距離。当然毎日サビの大敵・潮風にさらされています。このような、定期的な塗り替えで現在も決して錆びることなく、私たちの目を楽しませてくれているのですね。

東京タワー、クリスマスイベントをチェック

クリスマスシーズン真っ只中の今、東京タワーでは、プロジェクションマッピング、展望台のハート型イルミネーション、レインボーカラーのライトアップ、又、周辺のスポットのイルミネーションイベントなどなど、ふもとから眺めても、登って見下ろしても、美しい夜景を楽しめそうです。この週末はクリスマスのお出かけでたくさんの人々で賑わいそうな東京タワー。59年前の今日完工し、翌日のクリスマスイブに一般公開された東京タワー。当時は今ほどクリスマスが根付いていなかったと思います。東京タワーは東京の数少ないクリスマスイルミネーションだったのかもしれませんね。現在は全国いたるところで華やかなクリスマスイルミネーションを楽しめるようになりましたが、今日はちょっと59年前の東京に思いを馳せ、東京タワーだけが瞬いていた景色を想像するのも良いですね。

クリスマスイルミネーション越しに眺める東京タワー。クリスマスの定番スポットですね。
クリスマスイルミネーション越しに眺める東京タワー。クリスマスの定番スポットですね。