●成果から逆算してストーリーを「3つ」用意する

Shin 他にも目標を達成して成果を上げるコツはありますか?

曽山 「ワクワクする目標」はマインド的なアプローチでしたが、テクニカル面でいうと、「成果から逆算して計画的に動くこと」は大事です。弊社の活躍している社員にヒアリングをした際に「なるほどな」と思ったのが、成果に行き着くまでのストーリーを「3つ」作るという話です。

Shin ストーリーを3つ?

曽山 はい。成果を達成するためのストーリーを、(1)理想パターン、(2)普通パターン、(3)ダメダメパターンの3通り決めておくのだそうです。例えば営業職で解説すると、「(1)理想パターン」は担当しているお客様で目標を達成できるというストーリー。担当しているお客様だけで目標に届かなかった時のために新規のお客様で目標達成するのが「(2)普通パターン」。そして、全部ダメだった場合のリカバリー策を考えておくのが「(3)ダメダメパターン」です。

Shin 単純に成果から逆算するだけではなく、失敗するケースまでを見通してストーリーを「3つ」描くのですね。通常の逆算よりも、確実に成果をあげられそうですね。

曽山 はい。実際に、その若手社員は、14ヵ月連続達成という成果をあげました。

Shin すごいですね。目標を具体的な行動に落とし込むことの大切さはよく耳にしますが、そのようなパターンに落とし込んでいる人は初めて聞きました。

曽山 そうですね。私も、とても感心しましたよ。

Shin
某外資系コンサルティングファームにて、マネジャーとして勤務する20代男性コンサルタント。大学卒業後、コンサルティングファームに就職するも、仕事がまったくできず「劣等生」の烙印を押され、うつ病寸前まで追い込まれる。退職を考えるも、最後の気力を振り絞り、落ちこぼれの自分のためのオリジナルの仕事術を考え、実践。その結果、1年後には社内の評価を一変させ、他社から引き抜きの声がかかる存在にまで成長。現在は、外資系コンサルティングファームのマネジャーとして、成長戦略業務などに携わっている。また、勤務の傍ら、月間20万PV超のビジネスブログ「Outward Matrix」を運営。若手に向けた仕事術やマインドに関する記事が評判を呼んでいる。著書に『コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』がある。
【著者ブログ「Outward Matrix」】http://www.outward-matrix.com/
【Twitter】@Speedque01