焼け付くような暑さが続く、近年の夏。ひと昔前のように、小学生の子どもたちが外を駆け回る姿は、あまり見られなくなりました。また、共働き家庭が増えている昨今、子どもたちの夏休みをどう充実させるかは、多くの家庭が抱える悩みです。特定非営利活動法人「放課後NPOアフタースクール」の平岩国泰代表理事に、長期休みの過ごし方や課題について、独自で行った調査の結果を元にお話を聞きました。
【調査結果】小学生の長期休みの過ごし方の実態はこちら(全17枚)共働き家庭が増えた社会で長期休みの過ごし方に大きな変化が
――放課後NPOアフタースクールが行った小学生の長期休みの過ごし方についての調査(※)では、共働きやひとり親家庭の子どもたちの50.6%が、また高学年の61.9%が長期休みにひとりで留守番をしているという結果がでました。こうした現状について、どのように感じていますか?
想像以上の数の子たちが、家の中でひとりで過ごしていたり、友達と遊んだりしていないことが明らかになり、私たちも改めてその数字の重みを感じました。

1997年以降、日本では専業主婦がいる家庭よりも、共働き家庭の数が多くなり、令和になるとさらに共働き家庭が増えていきました。
以前は、夏休みになると子どもたちは外遊びをしたり、プールや海に入って真っ黒に日焼けしたりするというのがお馴染みの風景でした。もちろん今でも、ご家族で旅行に出かけるなど充実した夏休みを過ごす子もいます。しかし、実際は、多くの保護者が旅行やキャンプなどに出かけて、子どもと一緒にたっぷり遊んであげられるだけの時間の余裕がないというのが実情のようです。
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