※写真はイメージです(gettyimages)
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 7月20日の日曜日は参院選の投開票日です。このような大きな政治イベントは我が国の今後に大きな影響を与えるものなので、株価の動きも大きく左右します。

 そこで今回は3つの参院選の株価ジンクスを紹介します。

「参院選がある年の株価は上がりにくい」ジンクス

 最初に紹介するジンクスは「参院選がある年の株価は上がりにくい」です。さらに付け加えると「参院選の年の株価は上がりにくく、衆院選の年の株価は高い」というものになります。

 そこで1992年〜2022年の参院選11回の年を使って確認しましょう。実際に11回のうち日経平均株価が上昇したのは5回しかありませんでした。上昇した割合は45%と5割を下回ります。また、11回の年の年間の日経平均株価騰落率を平均すると0.1%と、ほぼゼロでした。参院選の年の株価は上がりにくかったことがわかります。

 衆院選の年はこれと対照的です。1990年以降で衆院選は12回ありましたが、上昇した年の割合は75%、12回の年間の日経平均株価騰落率を平均すると7.6%となり、株高傾向が見られます。

 このようなジンクスの理由は次のとおりです。衆議院と参議院の性質の違いがポイントとなります。予算や法案などの成立に向けて参議院と衆議院が異なる議決をした場合に衆議院の決定が優先されます。

 このため優越権を持つ衆議院選挙のほうが株式市場でも、より注目度が高くなります。衆院選で与党が勝利すれば政治的安定や経済政策の継続性が期待されるため、株価が上がるのです。また、より重視される衆院選のほうが、選挙前に公共投資など、よりインパクトのある景気刺激策が打ち出されやすく、それが株高要因にもつながります。

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