竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 今年3月、私たちについての書籍が発売されました。その名も『ローソン』。マーケティングがご専門の法政大学名誉教授・小川孔輔先生が、オーナーさん、関係者、社員など10人以上にインタビューを行い、現場にも足を運ばれ、7年をかけて取材をされたものです。

「ローソン・タウン構想」や日本最北端の地・稚内への出店。ローソンの売りの一つであるスイーツの開発や良品計画さんとの連携の経緯。AI発注による仕入れと値引きの適正化やアバター導入による「新しい働き方」へのチャレンジ──などなど、コロナ禍や人手不足をはじめとした様々な社会課題に対し、ローソンが進めてきた改革について、学者の視点で多角的に分析いただいています。

 私たちがやろうとしてきたことを、別の視点で見事に言語化していただいている。また過去のうまくいかなかったチャレンジも、先生の分析によって学びにもなってくる。さすがだなと感じました。

 大ヒットを生み出したスイーツの担当部長への取材など、「人」に焦点をあてている視点は、読者の皆さんにも興味をひかれるところだと思います。

3月に発売された書籍『ローソン』

 日々、仕事をする中で私たちはさまざまな創意工夫をし、「終わることのない改革」を続けています。そんな中で、外部の方からの視点によって気づきや学びを得ることも大事なことだなと、あらためて思いました。

 何よりもうれしいのは小川先生が、ローソンが「最もお客様に愛されるコンビニに、必ずなる」という大きな期待と希望を寄せてくださっていること。全国のローソン一店一店がそのマチで一番愛されるお店になる。ここまで期待を寄せていただいたら何としても実現しなければなりません。そんなプレッシャーも感じつつ、オーナーの方々や、社員、私にとっても、非常に大きな励みになる本でもあるなと思っています。

AERA 2025年6月9日号

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